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ASI120MMによるM66

3月半ばに庭先でASI120MM CMOSビデオカメラで撮影したM66です。
月光がある中で撮影していた様です(離隔は十分にありますが)
ASI120MMによるM66 オライオン30cm反射望遠鏡 直焦点 1200mm F4 5秒(0.2 fps)×931コマ
カラー画像は、SXV-H9C カラー冷却CCDカメラからLRGB合成処理。

1回あたりの露出が5秒で撮影してあります。当然、ノータッチガイドでの撮影です。
デジタル一眼レフカメラによる撮影とは、撮影方法も、撮影対象も、全然違ってきますが、撮影対象はスモールフォーマットの冷却CCDカメラとは競合してくる部分もあります。
冷却CCDカメラでの画像と比べてみると、階調性や背景ムラを含め、まだまだ及ばない部分はあります。
SXV-H9 冷却CCDカメラによるM66  ASC-11 DeepStrilker 28cmシュミットカセグレン望遠鏡

しかし、高価な冷却CCDカメラによる作品に匹敵するだけの性能を秘めている様子が、上の2枚の写真を比較しても、お分かりいただけるのではないでしょうか。
まあ、光学系とか違いますから、厳密な比較ではないですが、この撮影結果からだけでも、ポテンシャルは伺えるというものです。
ASI120MMは、わずか3万円ちょっとのお値段のカメラで、しかも、撮影は1回当たり、わずか数秒・・・
面倒なオートガイダーはもちろん不要で、さらに高精度な赤道儀なども要りません。
大口径ドブソニアン望遠鏡にポンセットマウントのような、簡易赤道儀でも、十分、作品が作れる可能性が高いです。
もし、40cmドブソニアン等を使って撮影した場合、明らかに上回る作品が撮れる可能性が高いと思うのですが、どなたか挑戦しませんかねー・・・ (^^ゞ

とはいえ、ASI120MMは、素晴らしい性能を有していますが、前にも書きました様に、縦縞が問題です。

この縦縞をどう補正するかが頭のイタイ問題です・・・。
自分の場合は、昔に購入した、Astronomy Toolsの中の、Vertical Banding Noise Reductionを使って除去しています。
本当は、画像処理的に除去していきたいのですが・・・なかなか良い方法が見つかっていません・・
ただ、これは1回あたりを短時間露光で撮影しているため、CMOSカメラの持つ、固定パターンノイズと、被写体からのシグナルの差がほとんど取れていない為に目立つのかもしれません。
ただ、1回あたりの露出を伸ばさなければならないとなると・・・・・あまり、このカメラのメリットが無い気もします。

特に冷却CCDカメラを持っている身からすると、このカメラを使うからには、やはり冷却CCDカメラ以上の成果が上げられないのなら、メリットはありません。
このM66の様に、5秒まで伸ばしてしまうとラッキーイメージングの効果はほとんど得られないと思いますので、やはり、3秒程度までに抑えたい気がしています。

この縦縞は現状、CMOSカメラの多くでは仕方ないかな、と思っています。もし星雲撮影用とするなら、お値段は少し高くなりますが、現状では、CCDを使ったセレストロンのSlyris445Mの方が無難かな、と思います。
但し、Q.EはICX445ALの方が若干、悪い為、感度面では、ASI120MMの方が有利で、その分、1枚あたりの露光時間は、伸ばす必要があります。
M66 5秒1枚画像  オライオン30cm 1200mmF4 直焦点

書き忘れてましたので追記です (^^ゞ
1枚画像の写りはこんな感じ。撮像用ソフトは、FireCapturer2.3βを使って、16bitFitsで撮影しています。
MaxImDLで、ハイビット記録できれば一番なのですが・・・ASCOM経由で撮像はできるのですが、8bitに落とされてしまいます。
CMOSでは、ランダムノイズも多い為、1枚画像では、全く写っている様に見えませんが、コンポジットすると、淡い部分まで浮かび上がってくるので不思議ですね。

コンポジット自体は、64bit OSのPCの普及のおかげで、多数枚の画像処理も、楽になりました。
ステライメージ6.5を使って、アクティブ画像から指定で、コンポジットも簡単です(ただ、厳密にやるなら、やっぱり1枚、1枚指定していった方が無難かも・・)

ステライメージ7にも、同様の機能は持っているのですが、アクティブ画像の選択がちょっち面倒なので、ステライメージ6.5を今回、使いました。


縦縞 ASI120MMにて三色分解撮影・三色合成

もう一つの問題は、カラー化でしょうか?RGBフィルターを通すと、必然的に、光量が減る為、どうしても、縦縞が目立つ様になります。RGBフィルターで、光を3分割することを考えると、上のM66では、1枚あたり、15秒まで伸ばさないと、良いカラー画像にならないかもしれません。
露出が伸びると非冷却のカメラですし、ノイズが心配になりますし、ガイド成功率も低下するので、とたんにお手軽でなくなりますね。
その場合、やはりカラーカメラを使って、カラー画像撮影時は、レデューサレンズを使って明るくして撮影するのが効率が良さそうです。

それにしても、ASI120MMの持つポテンシャルの高さには驚きを禁じえません。
CMOSカメラの進化が、天体写真を大きく変える予感がしています。
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コメント

No title

うひゃー、露出5秒でこんなにも写るもんなんですねー。すごいなぁ。
30cmの口径はハードルは高いんですが、形としてはTNKですよねー。一眼レフカメラだとさすがに露出5秒はどーなのよ、という気もしますが、ノイズ処理さえなんとかなれば、露出1分未満というのはやってみたいチャレンジです。
そーいえば、手持ちで天の川撮影してた人がいたなぁ。

No title

この試写は面白いですね。
今後の可能性を感じました。
何とかノイズというか縞々が対処できればかつbit数を上げて記録できれば実用になりますね。
0.2 fpsって表現が一番面白かったです(*^^)v

No title

玄さん、こんにちは~
5秒でここまで写ってるとは思わなかったので、ボクもびっくりしました (^_^;)
64bitPCでステライメージ使うと、ダーク減算して、コンポジットまでの流れも、スムースで、思った以上にお手軽です。100枚ないし、200枚で区切って、個別にコンポジットしてから、最後にまた全部足していますが、メモリ16GB環境でも、ストレスなく作業が進みます。
ただ、基準画像から指定点指定だと、たまあにズレてることもあるので、精度面でやや不安が出てきますが・・・うーん、でも、1枚1枚、基準点打つとなるとちょっと大変だなぁ・・・・

デジカメを始め、CMOSセンサの進化で、ほんと、驚く方法で天体撮影が可能になってきましたよね。
天の川まではさすがに無理でしたが、手持ちで機内から南十字も撮れましたし、、、
いやはや、いい時代になったものですね。旧来からの方法に固執していてはいけないなーと感じます(まぁ、ASI120MMではまだまだ・・ですが・・)

No title

adonoanさん、こんにちは~
手軽でかつ良く写るので、これはなかなかに面白いデバイスだと思います。
ただ、ASI120MMでは縦縞対策が悩ましいところで、今のところ、自分が試した限りでは対処方法は無いかなー・・
でも、まだはっきりとは言えませんが、どうも光害でいいので、背景光が上がってくる状態だと縦縞は(原理的には当然ですが)見えにくくなってきます。
先日、ぼうらやで撮影してきたケンタウルスAは、光害でバックグラウンドがあがったせいか、縦縞が気にならない感じでした。
つまり、都会地での天体撮影ほど、有利になりそう・・?というのも面白いポイントですね。
実は月夜に撮影しているのもそこを期待してだったのですが、まだ甘かったようで。

さらに優れた某社製のCMOSイメージセンサのカメラが妥当な値段で出てきたら、天体撮影の常識が覆る気がします。

No title

M66素晴らしいですね!!!!
僕も次の対象に考えてましたが....ちょっと尻込みです。
ここまで構造が分る写真は国内では見た事無いです!!僕にも出来るかな~頑張って見ます。
MM120もそのうち縞が無いのが出れば、使えそうですね。

No title

addict2525さん、こんばんわ~
どうもありがとうございます。
いやいや、そうおっしゃらずにぜひ、狙ってみてください~

国内だと、O大明神の画像をはじめ、エムティさん、星ロボさんなど、やっぱり30cm級でしっかり写されている方の作例には及ばない感じです。

手軽にここまで写せるところに非常に大きな価値はあるのですが、冷却CCDを持っている立場からすると、やっぱり冷却CCDを上回る画像が得られるというところまで行って欲しいですねー・・・

CMOSイメージセンサの躍進は著しいので、そのうち縦縞が出ないカメラも登場してくることでしょう。その時が楽しみですね!

No title

ASI120MMでのM66凄い写りですね~。あのような安価なカメラでもこんな画像が写せるんだぞという勇気を与えてくれて素晴らしいです。
この縦縞問題を上手く解決する方法が見つかれば凄いことになりそうです。

No title

ノータッチガイドでこの解像度は新しい撮影スタイルを予感させますね。かなりインパクトのある画像だと思いました。縦縞はダーク減算してもダメだったんですよね。う~ん、解決策が思いつきません。

No title

CMOSで5秒露光の多重枚でこれだけ写るんでしたら撮影スタイルを変えたくなってきますね。これでしたら、重い冷却CCDをやめてもっとお気軽な観望スタイルができそうです。しかし縦縞問題は気になりますね。基板設計のせいでしょうか? このチップでサイズがもっと大きくなったのが出れば、天体撮影用に特化したカメラが出てきそうな気がします(^o^)

No title

シュミットさん、こんにちは~
いやー、ほんと、CMOSカメラは侮れませんね~
縦縞は、ボクのが外れなだけかもしれませんが、それでも、自分の経験上、CMOSカメラ特有のノイズという認識でいます。
もう少しいろいろな人がASI120MMで撮影してくれるとはっきりしてくると思いますが・・・
しかし、ポテンシャルは間違いなく高いカメラです。

No title

g-logさん、こんにちは~
ノータッチガイドで、ここまで撮影できるので、ほんと、ドブソニアン+ポンセットマウントを使っても、作品が成り立ちそうな予感がしています。
縦縞は、あとは、ライトフレームと同じ輝度レベルにしてフラット補正をかけるという方法が残ってはいるのですが(デジカメと同じで、リニアリティが取れていないのが原因っぽいですから)、メンドクサイ・・・σ( ̄◇ ̄;)

まあ、なんとかPs上でAstronomyToolsを使うことで、誤魔化しは効いてますので、とりあえずは、いいかなぁ・・・という感じでいます。

No title

ひろしさん、こんにちは。
いやー、このカメラ、めっちゃ面白いですよ。
どちらかというとひろしさんの様な、いろいろな天体を楽しんでいきたい方向けのカメラだと思います。
縦縞は、センサ起因だと思われますが、後段の回路系でも補正することは可能でしょうが、安価なカメラにそこまで求めるのは酷なのかもしれませんね、、、
デジカメでは当然映像エンジンで補正処理されていると思いますが・・

No title

こんばんは眼視観望に加えそろそろ銀河の撮影も考えていましたが
ノ-タッチでこれだけ撮影できるとは素晴らしいですね。
余分な機材も必要ありませんしガイドミスも気になりませんね。
何より惑星も銀河も素晴らしい解像度です。

No title

古い記事にすみません。
今更ながら、Astoronomy Tools買ってきて、「Vertical Banding Noise Reduction」試したら効果てきめんでした。ありがとうございます(^^)
なぜか、Kiss X4(改造機)で横縞ノイズが出たもんで。
原因はいまだによくわからず。

No title

Yan Kanaiさん、こんばんわ。
AstronomyTools、いいでしょー?
E-620でも、ヨコシマが出るので、お世話になりました。
デジカメもCMOSなので、当たり外れがあるのでしょうか?

その他、オススメなのは、Space Noise Reductionです。
NeatImageやDefine等のサンプリング型ノイズリダクションが効果的に働かないケースでも、かなり適切にノイズ除去を行ってくれますヨ。
あとは、星マスク作成に、Select Brighter Stars
色収差除去にReduce Small Blue/Violet Halos
星色を強調したいな、と思った時に、Increase Star Color
使ったことがないのですが、今みていたら、Local Contrast Enhancement
も興味深そうです。ローカルコントラストは、これまで独自で構築していたのですが、使ってみようかな、と思いました。
改造Kissデジはボクも欲しいな、と思ったのですが、Canonは相変わらず中古でもお値段高めですね、、、

No title

hiroshihasさん、すみません、コメント見落としておりました m(_ _)m
画像処理の後処理が、ちっと面倒なのが困りものですが、おっしゃる通り、余計な機材も不要ですし、ポンセットマウントで、大口径ドブソニアンの実力を発揮できると思います。
CMOSセンサ自体、まだまだ改良の余地があろうかと思いますので、今後が楽しみですね!
ボクも、ベランダに40cmドブソ+ポンセットマウントを設置して、より高解像の天体写真撮影ができないかどうか、真剣に検討したいと思う様になりました。
CMOSイメージセンサの進化に期待しつつ、当面は、ASI120MMと冷却CCDカメラで、基礎データ取得に努めていきます。

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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