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天文雑誌 月例フォトコンについて

今年が、どう考えてもピークだと思いますので、ちょっとチョーシに乗らせて貰って(^^ゞ
フォトコンについて、取り組み方とか、思っていることを書かせていただこうかなと思います。

・毎月応募する

天文雑誌のフォトコンテストは星ナビ誌が20日ころ、天文ガイドは、月末頃で、毎月応募のチャンスがあります。
個人的には、毎月応募するように心がけています。
と、いうのは、フォトコンの目的の一つとして、モチベーションの維持と捉えているからです。
月末近くになると、毎月、必ず画像処理を行う動機づけになります。
画像処理って、みるみる天体の姿が変わっていくので、楽しい面もありますが、面倒でもありますから、やっぱり何かきっかけが欲しいなーって感じてしまいます。
特に、ニワトリの画像だと、光害カブリの除去から始めないといけないので、遠征で撮影してきた時の様に、これは良く写ってるな!!+(0゚・∀・) + ワクテカ +
という手応えってないんですよー・・
ワクワク感というか、高揚感というか。
そういうのを感じることが少ないので、なおさら、ボチボチ処理してみようか・・というきっかけが欲しくなります。
自宅撮影の例・・ フラット無しのデジタル現像だと思いますが、やる気の出ないデータです・・

ひと月という限られた期間の中で、最高の作品を作り上げる!という意気込みを持つことで、撮影も画像処理もやる気も出てきますしね。

また、連続で出していれば、選者にも名前や作風を覚えてもらえるかもしれません。
作品が競合して悩んだ場合などには、前回は惜しかったが、今回は、採用しよう!なんてことになるかもしれません????
でも、あまりに下手なのばかり送ったら、逆効果かもね、、(; ̄ー ̄川 アセアセ
自分で見て、これなら、箸にはかかるかな?程度の判断はして出した方が良さそうに思います。
やっぱり、自分でも、これはダメだろうなぁーって思った作品は入選してないですからね。

・できるだけ出す

星ナビ、天文ガイドとも、1回の投稿で3枚までの規定があります。
でも、逆に言えば、3枚までは出せるワケです。
良い作品が沢山あれば、なるべく沢山だしちゃいましょう!
特に、天文ガイドは、観測の部・デジタルの部・CometFileなど、多部門あります。
個人的には、観測の部やCometFileで良くお世話になっていますが、デジタルの部と共に入選して、1月に2点掲載なんてこともあります。
また、もし、技術的に、あともう一歩・・という方は、彗星狙いは個人的には結構オススメだと思います。
天文ガイド2014年2月号入選作 ラブジョイ彗星 NFD300mmF2.8L X-E1 デジタルカメラ 
これは入選するとは思ってなかった・・

ただ、CometFileは、常連さんがかなりいらっしゃるので、マイナー過ぎる彗星は、なかなかキビシイ印象を受けています。
個人的には、自分が撮っても楽しい、尾頭付きの彗星であること。観測写真ではなく、鑑賞写真として見せられること、の2つを考えて出しています。
観測の部狙いで、惑星、デジタルの部で系外銀河、CometFileで彗星なんて、1月に3点入選したら最高なんですけどね~。今のところ、トリプルは無いです・・

デジタルの部だけに限っても、例えば、他の人と競合した場合を考慮して、系外銀河1点、保険で、散光星雲!と、いうように、被写体のジャンルを変える戦略も大事ですね。
系外銀河だと、メジャー系で1つ、マイナー系で1つと、同送する場合もありますが、メジャー系の方が強いかな・・・
星ナビ2013年9月号入選作 ひまわり銀河
星ナビ2013年9月号 落選作 アンプレラ銀河

入選枠は決まっていると思いますので、同系列の天体を複数出しても、自滅かなという感じです。もっとも、メジャーな対象は競合も考えられますから、そのための保険にはなるか・・。
いずれにしても、被写体のジャンルが同じで、自信作であるなら、同送せずに翌月に回した方が良さそうです。
最優秀だったNGC1569、その前の月に送ったM106。これは、同送したら、確実にどちらかはゲキチンでしょう。
天文ガイド2014年6月号 最優秀作品 スターバースト銀河NGC1569

NGC1569は観測の部、M106はデジタルの部で・・とも考えたのですが、同系列の天体で、同じ撮影手法ですから、これはムリだな、と。
個人的には、M106の方が後から撮影したものでしたが、こちらを先ず送っておいて、NGC1569は翌月に回しました。
判断としては、M106はメジャーな小宇宙ですから、送るのが遅いと先に誰か送ってしまうかもしれないですからね。
同じ天体はなかなか入選しないものです。
もちろん、卓越した描写力があれば、関係ありません。
NGC4395 イプシロン200アストログラフ SXV-H9 冷却CCDカメラ

少し前の話になりますが、このNGC4395の翌月にきたさんの同一対象の作品も入選していました。
もちろん、きたさんの作品の方がより素晴らしい描写の作品だったことは云うまでもありません。

複数枚送ると、自信作でない方が採用されることも良くあります。
大昔は、自信作1点のみ、自分で厳選して応募していたものですが、エリーさんが、2007年に2誌年間18作品入選をやってのけた際に、月3点確実に応募していたとのことで(デジタルの部のみで、18点ですから凄い!)、その話を聞いてから、複数枚出す様にしました。

・ポイントを少しずらす

天体写真の場合、星景写真を除けば、メジャーな被写体も限られてくるので、どうしても、似通った作品になりがちです。
そこをどう解消していくかが大切だと思います。

もちろん、画像処理で差別化、表現で差別化できれば、それに越したことは有りません。天文雑誌の入選作品は、その部分で明確な差別化が図れた作品が入選していると感じます。
ここを詰めていくことが一番大事ですが、しかし、自分の好みや目指す方向性もあると思いますから、難しいところです。

個人的には、ポイントを少しずらす、という方針でやっています。
つまり、メジャーな天体ではなく、マイナーだけど、面白い被写体をピックアップしたり、M106の様に、ストレートに撮るのではなく、Hαを絡めて、変化をつけてみる、CMOSビデオカメラで撮影して、機材を変えてみる・・等、他の人と差別化を図っています。
まぁ、同じ機材で同じ天体を撮影しても、正直、劇的な変化が見込めないので、個人的に面白くないというのもあって、いろいろと変化を加えている面もあるのですけど。

未改造デジカメで撮るというのも個人的には大事だと思っていますが、この路線は今のところ、あんまり成功してません(デジカメの処理が下手というのもあると思います・・)
星ナビ2009年2月号 採用作 フジ FinePixS2Pro MT160反射望遠鏡にて

M42の様な天体では、色彩の面で、差別化が図れることもあり、入選させていただいたこともあります。


・特徴を持たせる
いわゆる、作風とか、撮影スタイルってヤツですね。
個人的には、彗星を除いて、ギンギンにシャープをかけまくります。これは、惑星写真の画像処理で、凄く良く勉強させて貰いました。
また、望遠鏡も、オライオン30cmF4という独特なものを使っています。
CCDカメラも人気のKAF8300E系ではなく、より高感度のSXVR-H694を使っています。
この望遠鏡は、ひ弱なので、露出を伸ばすのは得策ではないこともあって、感度が高いカメラが欲しいという面が大きいのですが、それがそのまま差別化にも繋がっています。
よくもまぁ、EM-200に口径30cmを載せる気になるなぁ・・と自分でも呆れてしまいますけど・・

巡洋戦艦の様なアンバランスなシステムですが、それでも、やっぱり大艦巨砲は破壊力が絶大です。
完成度が高い作品を得ることは出来ませんが、反対に、口径30cmならではの威力を見せてくれています。
明るいF値により、S/Nの良いデータが得られることもあり、シャープ処理をギンギンに適用できます。

ボクの場合は、機材・画像処理、双方で作風を作りだしていますが、こういう特徴を持たせると、強いかなと思います。

・撮影時は東向き
これは、中天会長のnaokiさんに教わった話です。
天文雑誌も月刊誌ですから、季節モノが良いワケです。
応募して、雑誌掲載されるのは、1月後ないし、2月後ですから、撮影時に、2ヶ月後を先取りした天体を狙うのが良いと思います。
また、先撮りしておくと、応募→落選した場合に、再度、作品を推敲して、再投稿してみるというチャンスが生まれます。
前作で、なぜ落選したのかを考えて、再応募してみるのも良い手なのかもしれません。
星ナビ2014年9月号狙い 落選作 白鳥星雲M17
星ナビ2014年11月号 採用作品 オメガ星雲M17

でも、あまり先取りしても、よろしくはないようです(GENTAさんの青田刈りの結果から)やはり掲載号を見越しての応募がBestでしょう。


・撮影対象を下調べしておく

撮影計画という程ではないにしても、時期によって、被写体が撮れる時間・高度、さらには月出・月没など、日々状況が違います。
ある程度、頭に入れて、撮影に行く前、あるいは、撮影にでかける運転中にでも、頭の中で、検討してみると良いでしょう。
特に、月没まではHαで撮影して、沈んでからは、LRGB合成で、子午線を超える2時まで・・。2時からは、来月狙う予定の天体の確認を、と、いう感じで、撮影のイメージを作っておくと良いですね。

・計画に固執しない
撮影計画を立てたとしても、実際には、雲が出たり、強風が吹いたり、透明度が悪かったり、機材がトラブったり・・と、必ず上手くいかないものです(笑)
当初の計画に固執していると、結局、何も結果が得られません。
NGC300 透明度悪いのに、当初の計画に固執して失敗した例。でも、次に撮れるのは何時になるか判らない誌なぁ~・・まぁ、いろいろと事情もありますよね・・

南に雲があって、目標の天体は撮れないが、北が晴れているなら、北の天体を、強風で長焦点がダメなら、短焦点の光学系にスイッチ(←これは実際にはムツカシイですが)、
透明度が悪いなら、高度の高い明るめの天体を、どうやっても今回は作品化はムリそうなら、次回狙う被写体の構図検討など、次に繋げられる撮影を・・と、いった感じに、状況に応じて、柔軟に対応していくのが良いでしょう。
ダメな空で当初の計画に固執して撮影したところで、良い結果にはなりません。

・天文現象はお早めに

季節にも依りますが・・恐らく、雑誌の印刷は、月の下旬、20日前後の様です。
天文現象など、例えば、10月の皆既月食などは、〆切の月末まで、待たず、翌月の採用を狙って、速攻で応募するのが吉です。
先月号は、それで、なんとか拾って貰えましたε=( ̄。 ̄;)フゥ. 
天文ガイド2014年12月号採用作品 皆既月食カラフルムーン フジ X-E1 デジタルカメラ MT160反射望遠鏡


彗星も同じく、明るくなる彗星などは、特集が組まれる可能性があります。
月初め~半ばまでに撮影して処理が済んだ画像があれば、即座に応募してしまいましょう。


と、まぁ、こんなところかなぁ~
少しでも、参考になることがあれば幸いです。

なかなか、入選しないなぁ・・と思っている人は、ほんの少し、視点を変えるだけでも、またずいぶんと違ってくると思うんですよね。

いろいろと書いてきましたが、大事なのは、自分が撮りたい天体を撮りたい方法で撮ること。だと思います。
フォトコンの為に・・とか、フォトコン迎合で、、とか考えたら絶対に入選しないと思います。
そんな考え方で入選する程、甘くはないですよ。
やっぱり、自分が、撮ってみたいという意思と想い。それを伝える事が大事だと思っています。

なにはともあれ、またお互い頑張りましょ~!


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コメント

No title

そうなんですよね。メジャーなのが好まれますよね。私も,なぜか,M1,M42,バラ,M16,カノープスとか,複数回載せてもらってます。
ただし,ちがうテイストで,あの手この手と,いろんなアプローチするようにしているので,もちろん工夫はしますが。
あと,どっちの雑誌も,アメリカンなのは,嫌われるみたいですね。月も北が下になってしまうし,そろそろ,グローバル化も意識したほうがいいと思うのだけどね。

No title

ダメダメ~、入選ばかり意識してたら、入選レベル程度にしかなれないよ?

No title

おお~、さすがはUTOさんです。色々参考になりますね。この項、永久保存版ですよ~。
自分なりの色を突き詰めるというのは確かにそうかもしれませんね。私はやっぱりTNKかな~(^^;;

No title

2014年2月号では小生もラブジョイ彗星で入選させて頂きましたがふたご座流星群の飛び込みでのショットでした。こちらは現象を主にこれからも追いたいと思いますがUTOさんの取組みの少しでも取り込めたらと思います。

No title

> OLG100さん、こんばんわ~
やっぱり、メジャーな天体が好まれる傾向ですよね。
仰るように、あの手、この手でアプローチを変えていくのがBestだとボクも思っています。
アメリカンはダメなんですね!参考になります。
色合いは、ちょっと・・な面はあるのですが、淡い部分の描写については見習いたい面もあるとは思ってますが(でも、ハイライトのコッテリ感は好きじゃないな・・)
ナローバンドも自由度が大きい分、苦労もありますよね~

No title

> yottyan_cryyagiさん、こんばんわ~
確かに、そういう面はありますよね。
大事なのは、撮りたい天体を表現したい様にすることですが、とはいえ、かなり、ぎりぎりまで元データに無茶させている身としては、どこまでが許容範囲なのかというのは、やっぱり、自分の判断が正しいのかどうかを問うてみる、という意味合いもあると思うんですよね。

No title

> 玄さん、こんばんわ~
いやー、そう言っていただけると嬉しいです!
玄さんのは、ぜひとも、TNKとノーマルデジカメの途を進んで欲しいです!
M46,47も良い出来栄えでしたね~!

No title

> 8cmユーザーさん、こんばんわ~
今年のふたご郡はとりました?
あの作品は見事でしたね!今でも印象に残っています。
天文現象以外でも、8cmユーザーさんは、長焦点アクロマートを使いこなしていらっしゃいますし、100SDUFもレデューサを入れてさらに明るくして工夫していらっしゃって、素晴らしいです。
またお互い、頑張りましょう~!

No title

utoさんこんにちは。来年もフォトコンどんどん狙ってください。そのうち、表紙採用もあるかも・・・・そして、賞金は子供の服代とか奥様との食事代に使いましょう。長続きさせてもらえるコツです。
こちらはフォトコンをボチボチやっていきます。記憶が確かなら、1988年が最初の採用ですから、30年目に採用され、30年間の最長不倒距離を目標としましょう。でもなかなか採用されないですね。出さないのが一番の原因ですが。それと評価をフォトコンの撰者目線ではなくではなく自分でやるからですかね。今の評価は次式で…
(絶対的クオリティ)÷(口径 mm×鏡筒価格 万 ×露出時間 h)×(自分の年齢)=(写真の相対的評価すなわち満足度)
フォトコン選者もこの式でやってくれると、年齢項で常勝なんですがね。ハッブル望遠鏡は機材価格が大きく評価は低いものになります。 まぁこの式には努力は嫌いが、にじみ出てますね。

No title

> 元栗畑の住人さん,こんばんわ~
さすがに、遠征ナシだとかなりキッツいですが、自宅から撮れる天体で頑張ってみようかな?と思っています。
入選賞金。naokiさんにも同じ様なことを教わりました (^^ゞ
でも、やっぱり、それが正解ですね!!ボクも実践してます!!

機材の金額のファクターも、ちょっとは考慮してくれるとまた面白味が出てきますよね。以前に、ほんまかさんだったかしら・・真剣に取り組まれていらっしゃっていましたが、やっぱり難しいのかなぁと感じました。
個人的には、ぜひとも、未改造デジカメの部があると、面白い気がします。
普通のデジカメでも、ここまでなら撮れる、その先に特殊なカメラ(IR改造デジ、冷却CCD)だと、さらにこんなのも撮れるよ、みたいな指針を示せるし、ベテランでも、入選の為にあえて未改造デジで撮ろうとか戦略性も増して面白くなると思うんですけどね・・冷却CCDのボクにゃ不利になりますケド・・

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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