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自宅撮影のデメリット・メリット

やー・・未だ調子が悪いままデス・・・

今回は、自宅撮影のデメリットについて考えてみたいと思います。

自宅撮影の一番のデメリットって、なんだと思いますか?
光害があること・・・
と、真っ先に頭に浮かび上がると思います。が、実はそうじゃないんだな。
もちろん、光害も大きなデメリットですが、一番大きなデメリットは、
モチベーションがあがらない
事だったりします。
と、いうのは自宅で撮影するとなると、ひとりぼっちです。
遠征先であれば、新月期なら、誰かしらいて、情報交換や天文談議といった楽しみもありますが、自宅だと独りもくもくと撮影するしかありません。
また、いざ撮影しようと思っても、光害の中、あまり星が見えない環境だと、これは撮っても・・・と気持ちが沈みます。これは自分も昨年、何回となく、うー・・ん、よし、今日はやめるか・・と思ったことがしばしばありました。
ニワトリの時は視界が制限されていたのがまだ良かったようで、ついつい低空の光害と霞まで見えちゃうと気持ちが折れてしまいました。
また、撮影直後の画像、これは光害のせいですが、こんなもんですよ・・・

被写体が写っているか写ってないかもわからないような画像を、ひたすら、ダーク引いて、フラット補正して、、と処理していくわけです。
暗い空の下で撮ってきた画像だと、俄然やる気もですが、光害に汚染された画像を処理していくというのは、実は、これ、かなり気力が必要です。
バックグラウンドが高くなっている分、フラット補正も難しいですしねぇ・・┐('~`;)┌
迷光とか入ってた日には泣けてきますよ。マジで。
まぁ、でも、ラッキーイメージングの1枚画像に比べれば、まだまだマシかも・・。あちらはホント写ってるんだか写ってないんだかという画像と格闘していくことになるので・・・。

と、いうわけで、自宅撮影の一番の難敵は、モチベーションの維持だと思います。
対策としては、
・撮影テーマを考えて、着々と遂行する。
・実験(テスト)を行って次に備える。
・自宅からでも作品化を図れる天体を探る。→フォトコンテスト応募
と、いったところでしょうか。

前にも何回か書いている気はしますが、個人的には、天文雑誌の月例フォトコンテストへの応募は、モチベーションの維持と、あとは自分の力量の確認のために取り組んでいます。
特に情報収集が出来ない状態だと、力量の確認は大事ですね。
とはいえ、娘が育つまで、昨年まで遠征禁止でしたので、電子極望やら、PolaAlignやら、知らない機材やソフトが・・沢山 Σ(゚д゚|||)ガーン
結局、それらの技術を吸収できないまま、また向こう3年は自宅撮影のみとなると、いろいろと厳しいナァ・・


で、もうひとつのデメリット。
光害について
たぶん、自分の方は昔から、光害がある中で、冷却CCDカメラを使ってやってきていたのもあって、実はあんまり気にしてません。
いや、もちろん、デメリットはあるのですが、近赤外に高い感度を持つモノクロ冷却CCDカメラを使ってClearフィルター(赤外素通し)で撮影した場合、多くの系外銀河では、光害に負けないだけのS/Nを得ることができるのです。
作例はもう12年程前?もっとかなぁ・・に撮影したNGC2403です。どちらかが自宅で、どちらかがスターフォレスト美園の準1級の暗い空で撮影してきたものですが・・・

さすがに、どっちが自宅かは判りますよね?
正解は、上が自宅で、下が美園での撮影結果です。バックグラウンドの荒れ具合や淡い部分の描写などはさすがに暗い山の方に軍配があがるのですが、それでも、写し撮りたい構造は自宅からでもきちんと写っています。NGC2403は比較的明るい銀河ですが、外腕部はそれなりに淡いので、これが写れば、たいていの銀河は満足に撮れます。
あと、やはり赤感度が弱い機種、ST8300M等では、自宅撮影では思った程S/Nが上がらないこともあります。上は、自分で、ST7Eベースに、KAF1603ME CCDチップを換装したST7カスタムで撮影したもので、赤~近赤外感度は極めて高いカメラでの作例ということになります。
同様の結果は、ExViewHADセンサーやExViewHAD2センサでも得られてますが、KAF8300Eカメラだと自分の経験上からだと少し厳しい感触です(感度不足、とりわけ赤~近赤外感度)


こちらは、実は同じ日に撮影したRGB画像データを比較したものです。
今度は一目瞭然ですね。
自宅撮影の大きなデメリット、光害の影響は、カラー画像で顕著となることが一目瞭然ですね(厳密には、上はIDAS type2LRGB、下はSBIG RGBフィルターなので、特性が違いますが・・・。大勢に差はないでしょう)
なるべく、自宅作品でも、多くRGB画像を取得するようにしていますが、さすがに、この差はなかなか埋まらない。
S/Nが悪い→ノイズが多い→ノイズ除去強め→色がくすむ
という悪循環に陥ることがあります。まぁ、系外銀河だと、色彩は基本乏しいので、なんとか誤魔化せなくはありませんが・・・。
暗い空で撮影してきた画像のクリアで美しい色彩は自宅ではなかなか出せないでいます。

天竜の森で撮影したNGC5907



自宅で撮影したNGC5907

使っているカメラが違うので、厳密には色バランス等は差が出るものですが、でも、透明感の違いについては良くわかると思います。特に、自宅でのNGC5907はラッキーイメージングでの撮影なのもあって特に色彩が濁ってますね。
L画像は、キレ味を求めたいので、ラッキーイメージングでも良いのですが、色彩の美しさを出すにはやはりRGB画像の露光時間を伸ばした方が良いんだろうなぁ・・φ(・_・”)メモメモ

RGB画像で差が大きい、ということは、つまり、ほぼ可視光のみ、ベイヤーカラーフィルタで分光されてしまうデジカメでも同様の事が言えます。
フジ、X-E1はなかなか頑張ってくれてますが、あともう一歩感度が良ければ自宅からの撮影にも耐えてはくれそうですが・・・。

MT160反射望遠鏡 MPCC使用 X-E1 星ナビ2015年10月号 採用作品

この様な輝線星雲は、フィルターワークが最も効果的に働きます。S/Nを高めてくれるため、光害がある中であっても、満足に足るS/Nを得ることはできます。が、若干独特になるのは否めませんが・・
あと一歩のS/Nをフィルターで埋めた好例かなと思います。コントラストが高い屈折望遠鏡やマクストフ系だと自宅からでもいけそうな気もするんですよねぇ・・・。

散光星雲についても、同様にフィルターワークを工夫することで作品化は不可能ではないかなと思いますが、唯一、反射星雲だけは、町中からは圧倒的に不利です。
彗星もやはり不利なのですが・・・・

自宅から撮影したすばるとパンスターズ彗星 NewFD300mmF2.8L フジ X-E1 デジタルカメラ

不利といいつつ、これだけ写れば・・という気もしますしね。

自宅・光害地撮影のポイントとしては
枚数多めに撮る(可能なら2晩でも3晩でも撮って、S/Nを確保する)
・丁寧なカブり補正を行う
・諦めない(笑)  ←最初のモチベーションとも繋がるのですが。超大事です。
・なにはともあれ、ダメもとでも挑戦してみる。 ←意外と・・という事が判ってきます(笑) 

といったところでしょうか。
光害については、カメラが良くなってきていること、ソフトウエアが良くなってきていること(FlatAide等)、フィルターワークなどなど、対処法はいくらでもあります。

自宅撮影のメリットですが、デメリットと絡めて書いている面も多いのですが、
・系外銀河においては、ほぼ山と町中の差が無い
・散光星雲/惑星状星雲に於いてもフィルターワークの工夫で、遜色ない画質。←反射星雲、分子雲除く
・ひとつの対象を複数晩おいかけるので、高S/Nが得られる←強調処理には必須
・シーイングが、(遠州地方においては)、圧倒的に自宅の方が良い。←ぼうらやや山の村、スターフォレスト美園、尾根沿いなので軒並みシーイングがダメダメなんです・・。獅子ヶ鼻公園は案外良い時が多いのですが、防風林が切られたし、電源も使えないし、光害も厳しいし・・でだったら自宅で、となってしまう・・・
・様々な機材テストが手軽に行える
・こたつでぬくぬく。お風呂であったか。酒かっくらって、お布団で熟睡。ウィークデーの撮影も苦にならない。←無理の少ない撮影。超大事です。
・より大型機材が使える(自分の場合)←まぁNJPやアトラクスくらい遠征で使いなさいよ、という面はありますが (^^ゞ。アトラクスは何回か獅子ヶ鼻に持っていったなぁ・・。
・機材セッティングにかける時間が短くて済むので撮影意欲が出る。


ウィークデーは自宅で、週末は遠征撮影!なんてできると最高なんですけどねぇ。
まぁ、また暫く、子供が大きくなるまでは、我慢です・・・( ̄  ̄;) 

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コメント

No title

こんばんは、気持ちはわかります。と言うより、田舎に住んでいると
この趣味を共有するひとはいないものです。
「宇宙の中の孤独」を味わいますね。
UTOさんは大丈夫だと思いますよ。
周りにたくさんの仲間がいるではないですか。

No title

こんばんは。
私は最近は家の脇で(庭ではない)星見や撮影をしています。
しかし、機材は家から400M程離れた物置に有るので近いとは言え面倒です。
以前は家から600M位の所にある高台のグランドの駐車場で撮っていたんですが、震災と原発事故の影響で山にイノシシが大量繁殖し時々出てきて危ないので行っていません。
暗くて良かったんですけどね、家の脇は防犯灯に囲まれていて、ネジを落としても懐中電灯が無くても拾える位明るいです…。これが、デメリットです。
どちらでも1人なのでメリットもデメリットも感じません。
でも1人は少々寂しいですね。

しかし、終わった後は車に機材を積み、片付けは翌日にして家に入れるので楽なのがメリットですね。

No title

こんばんは!
まーちゃるです。

今僕が色々悩んでることに対してとても参考になります(^-^)
僕は千葉の柏なんですが、正直西は東京の明かりでどうにもなりません。
ただ、北や東は意外と暗いんですよね…
自宅は住宅密集地なので庭でも周りの家や電線で撮影どころではないですが、車で5分も離れればナローなら問題なく撮影できます。

なのでちっちゃくてもいいから屋上欲しいなぁなんて思ってるんですが…
屋上欲しいのが僕だけなのでなかなかうまく話が纏まらないですね(笑)

No title

激しくわかります。
自宅=モチベーションの維持!そのとおり!
しかし、大都会にお住いの方などからすれば、贅沢な悩みなんでしょうね。
機材もセッティングしっぱなしなので、平日でも余裕で2時間は撮れますから。2時間とっても、まだ”今日”みたいな。(笑)
”こたつでぬくぬく。お風呂であったか。酒かっくらって、お布団で熟睡”まさにその通っり!
やっぱ自宅撮影はやめられませんな。
でも、モチベーションの維持が・・・(笑)

No title

電源の確保に困らない。ついでにネット環境も確保できる、っていう点も。
Cielなら世界のIAUからDSSS画像を拾ってこれるので、新天体捜索とか捗ります。
光害もせめて「天の川(4等級)」が見えれば、あとはフィルタワークでどうにかできる
と思うのですが、なかなか生活と両立は難しい。

No title

こんにちは~

アタシは電源の関係で遠征撮影できないので自宅オンリーですが、まさにその通り。
天気良くても「めんどくせぇ」の一言で撮影しないことも多々あります。
いまだに手動導入なので、なおさら…!

それでもカメラを替え、インターバルタイマー買ってからだいぶ楽になりました。
今では最低60コマ撮影がデフォになりつつあります(´▽`)ノ
撮影中はコタツでヌクヌク、幸せですね( ´艸`)

No title

> farm.Iさん,こんばんわ。
そうか、幸いなことに、この地方は星に昔から熱心な方が多いので、その点で大きく恵まれてますね。
学生の頃も相模原天体写真協会に加えて貰っていましたし、今の遠州天体写真愛好会や中部天体写真協会(こちらは遠いので多分例会参加無理・・・)といい、言われてみれば、ほんと恵まれてます・・。

天体写真も徐々に間口は広がってきていると感じるので、Farm.Iさんの所でもお仲間が増えるといいですね。

No title

> りぼんずさん、こんばんわ。
いやー、みなさんいろいろ事情があるものですね。
猪も怖いですものねー。いつぞやぼうらやで鉢合わせになったときはにらみ合いの末、帰って行ってくれましたが・・・(^^ゞ

外灯はLED化になってさらに凶悪になってますよね、、地味に参ります・・。

No title

> まーちゃるさん、こんばんわ。
ウチも、ロフトからのベランダは、何回も嫁さんから、え、ホントに作るの?!
ほら、高くつくって、やめよう!!
とか、いろいろと言われましたよ、えぇ・・( ̄ー ̄)トオイメ

なんとか星見丸完成こぎつけられて良かったです。
一応、よそより高いtころだから、BBQが出来るよ(←赤道儀片付けないといけないのでやる気ゼロですが)、とか花火とか見えるかもね(←実際には丘の間なので見えませんでした)とか、あの手、この手で事あるごとに理由つけていたような・・。
ま、花火とBBQ、自分もちょっと楽しみだったんだけどな・・

柏だと、相模原市より良い気もしますので、ASI1600MM-Coolなら、多分、LRGBでもかなりいけそうな予感がします・・。

No title

> ゴットハンドさん、こんばんわ。
自宅・独り撮影だと、モチベーションが。。独りでも暗い空の撮影なら、こりゃいいのができるぞ、、という手応えもあるのでまだいいのでしょうが・・・
仰る様に、自宅からでも、そこそこ撮れてしまうのは大都市圏の方々に比べれたら恵まれてますよね。

自宅撮影は、ほんと楽ですよねぇー。
ボクは会社から帰ってきたら、セッティング1時間で撮影開始。風呂入って、酒かっくらってのんびりしたところで、撮影対象変更。そのままお布団orこたつで2時間仮眠。目覚まし時計で起きて、次の天体を入れて、フラットが撮れる薄明まで布団でぐっすり・・といったルーチン組んでやってます(笑)
学生時代あの部活と同じですからねー。両立してなんぼ、と考えると、やっぱり自宅撮影はやまられませんね!!w

No title

> kob**995さん、こんばんわ~。
確かに!電源は楽だし、TEAMBiewerでの遠隔制御もネット環境ありき、でしたねー。
DSSとの整合で、超新星捜索とはさすがです。

ウチは天の川は残念ながら、あと一歩見えません。仰るとおり、天の川が見える環境なら、(獅子ヶ鼻やぼうらやさんクラス)、全く不満はなくなる感触ですが、自宅からでも、そこそこいけそうなので、頑張ってみようと思います。
生活との両立・・は、まぁ、できる範囲でやれればいいのかなーと思ってます。
7年程前までは、繁忙期に22時に仕事切り上げて獅子ヶ鼻公園にでかけて0時までに撮影開始、車で朝まで寝て、そのまま出社!なんてののも3晩程やってのけてましたが、今はもう無理だなー・・。

No title

> なまなまさん、こんばんわ。
やっぱり、なんというか、こう、意欲が出てこないとダメですよねぇー。
天体写真って基本的に、セッティングとか面倒ですし、なるべく楽に撮る方策って大事だとボクも思います。
撮影中のこたつ&お酒。マジ最高です(笑)

No title

UTOさんこんばんは。
まさに自分が抱えている悩み(贅沢かな)を書かれていて、共感します。
確かに皆と遠征できれば楽しいですが、平日や次の日用事がある場合など自分だけ遠征できない時でも自宅からなら晴れていれば撮影出来ます。
そうなんですよね。それなりに意外と写ルンですよね。でも色がイマイチ。
諦めずに頑張ってみます。

No title

> のんたさん、こんばんわ。
そうなんですよねー、いつも晴れて遠征できるとは限らないので、自宅から撮影する事も大事だと思っています。
自宅からでも、思った以上に良くは写るんですよね、でも、色が光害のせいでS/N悪くなる分、くすんでしまう気がしています。
とはいえ、Lは問題なく撮れるのもあり、ボクの方も自宅から頑張ります!

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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