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40cmドブソニアン+CMOSカメラ

今月始め、久しぶりに40cmドブを出して撮影しました。
もっとも、相変わらずのトラブル大王で、以前はできていたPCから制御ができなかったり、重たいインパクトロンCCDではやっぱり無理があったり(・・感度面で期待はしてたのですが・・)、、
なかなかに参ってしまいました。
幸い?翌日も夜半までは晴れてくれたので、10/5にはカメラを軽く作ったALICE-Ⅱに換装して撮影できたのでした。
ALICE-Ⅱの筐体設計はタキさんのものを踏襲していますが、作りやすさと重量から、アクリル板で作成しています。

さて、いかな、電動追尾とはいえ、ドブソニアンで撮影なんてのは、やはり無謀な類だと思います。
しかし、昨今のCMOSカメラの性能、とりわけ低い読み出しノイズは、1枚あたりが短時間露光であっても、コンポジットしていくと、驚くほど暗い被写体が写ってきます。
NGC520-ALICE
NGC520 SW NewDobGoto16 40cmドブソニアン MPCC使用 ALICE-Ⅱ半自作CMOSカメラ
3秒×310コマ

途中で曇られたため、消化不良ですが・・
光度12.1等と暗い銀河ですが、見事に描きだしてくれました。
まあ、もっとも淡い部分は、出そうと思えば出せるんだけど、もう少し枚数が欲しいなー・・と、いうことは、このシステムではもう少しだけ露光時間を伸ばして撮影したら、十分冷却CCDと勝負できる画像ができそう・・?
と、いうか、トータル露出が、930秒で、15分30秒ですからね。これは冷却CCDで撮影しても、この露出時間では露光不足。
単純に総露出時間が1時間分もあれば、口径406mmF4.4の光学系では1枚あたり3秒でも十分なのかもしれません。
もっとも、これはALICE-Ⅱの大画素ピッチ(6μ)低ノイズ特性が活きている面もありますので、量産型CMOSカメラでは、もう少し1枚あたりの露出を伸ばさないと駄目かもしれません。
画素ピッチ的にはIMX174は良いのですが、ちとリードノイズが大きいのが難点、Pregius S採用カメラが出てくると、同じような画が上がってくるかも・・???

約1300枚の中から、310コマ選別(目視選別後、DeepSkyStackerにて、85%選別)なので、歩留まりとしては、4割り程度。
これ、露出2秒でも、0.5秒でも、なぜか?だいたい同じくらいの歩留まりになるので、撮影の6割は捨てることになります。

電動追尾ドブソニアンで撮影してみたい!と言われたら、まあ、まず、止めておけ、、と言ってしまいそうです。が、大口径の威力があるのも、また感じてはいるのですねー・・。
黒眼銀河M64
やはり、このM64は、日本のシンチレーション下では、40cmでなければこの描写は苦しいのではないかと思ってます。
CMOSも進化していて、研究レベルなら、読み出しノイズ0.5e-なんてセンサは、数年前に実現しています。量産製品としては浜松で、0.7e-のCMOSカメラを出しています。
実機は自分も見てますが、天体写真撮らせてクレ・・・爆、と、いう本音はおいておいて、従来のCMOSカメラに比べると圧倒的に低ノイズ、とりわけ、ランダムな白点かな、それがほとんどない点で、民生用CMOSを圧倒してます。
今後のCMOSの進化にも期待できるのであれば・・
ドブソニアンで撮影するなら、やっぱり大口径ですね。30cmくらいまでなら、赤道儀に載せて平気で移動で使っている猛者もいるので、やはり、35cmないし、自分としては、やっぱり、大和級の46cmが欲しかったところですが・・
それこそ、スライディングルーフでも作らないとちょっとねえ・・

でも、観測室があるなら、ドブソニアンで超大口径で撮影、超高感度CMOSで撮影!で、従来以上の深宇宙に迫れるかもしれません。
AstroStreet 60cmF3.3
アストロストリート取り扱いの60cmドブソニアン・・。
Gotoシステムを含めても、軽自動車1台分のお値段。
スライディングルーフを将来作れば、こういう機材を置いておく、というのもアリかなぁ・・
オライオンは軽いので、都度組み立てでも問題ないし、、、σ(^^; 

日本のシンチレーションでは大口径はほとんど活かせないのでは?という意見もあるかと思います。が、自分のこれまでの経験上、ある意味、正解、ある意味間違ってる、ですかねー。
たとえば、自分の40cmドブの撮影結果は、海外の30cmで同じくらいの撮ってる作例があるんですよね。
でも、じゃあ、日本で、30cmで撮って同じレベルに到達するか?と言われると、これは残念ながら(まだ実験中のインパクトロンは別として・・)、答えはNO.M64はいろいろとラッキーイメージングも、通常の冷却CCD撮像も、ASC-11による長焦点撮影も、やってきているんですけど、この40cmがベストの出来。
つまり、シンチレーションの壁はたしかに実在する、だけど、微細構造の描写に関しては口径がある方が余裕が生まれるんですね。
昔に、多分、オライオン30cmを導入する時だと思いますが、田中光化学工業のTaNaKaさんに相談したら、シーイングで、一番細かな部分は埋もれるかもしれない。でも、次の構造描写は、口径が活きてくるよ、とご教授頂いたことがありました。実際、自分で、不安定でも大口径!という路線で、オライオン30cm、今回の40cmドブを運用していて感じているのは、まさにその通りのコトなんですよね・・

イプシロン180EDや、RASAなどは、焦点距離こそ、短焦点ですが、作例を見ているとやはりディテール描写には短焦点屈折等とはワンランク上な印象があります。
口径って、案外馬鹿にできない要素だと思います。

もちろん、シンチレーションのファクターも大きいので、もし、ASC-11+インパクトロンで、この写真を超えることができるのなら、、、また、目指す方向性は変わってくるとも思います。
まぁ、まだまだ、CMOSもインパクトロンも実験機に過ぎない。メインカメラは、SXVR-H694冷却CCDカメラ、です。
今後の方向性も含めて、まだまだ、いろいろと試行錯誤していかないといけないな、と思います。
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コメント

こんにちは。
憧れの大口径ドブで追尾撮影ですか!?
まさに自宅ならではの離れ業ですね^_^
圧倒的な集光力と解像力で、あの対象やこの対象と勝手に妄想してしまいます。
球状星団を撮ると面白いほど分解してそうです^ ^

No title

タカsiさん、こんばんわ。
40cmドブ、なんだかんだで、口径の威力はありそうなので、頑張って使っているところです。

60cmあれば、もっとすごいのが撮れそうな気もしますが、流石に都度組み立てだと無理があります、、

まあ、40cmドブもまだそんなに使えていないので、もう暫く使ってみて、次の道標を探っていきたいです。

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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