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フォトコンテスト2019振り返り

さて・・いろいろとバタバタしていまして、すっかり遅くなりました。
Yahooブログでは毎年恒例の、天文雑誌に応募したフォトコンテストについての振り返り記事です。
まだ今年的には、あと2ヶ月弱を残していますが、雑誌は、今月発売号で12月号。
来月は新年号ですから、ここで、ひとつのシメとなります。
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星ナビ2019年1月号採用作

この2点は別々にプリントして送付していたのですが、ニコイチとして、扱われ、入選となりました。
過去にも、星ナビさんでは、惑星で同様に2作品で、1点という形で拾って頂けたことはあります。
もちろん、最初から組写真として応募して入選頂いたこともありますが、別個の作品を組写真として採って頂けているのは星ナビさんだけかなー・・
しかし、そういう事もある、と判れば、同ジャンルの作品の応募はしやすくなるかもしれませ
んね・・?
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天文ガイド2月号入選作 工藤・藤川・マックホルツ彗星

フジX-E1とNewFD300mmF2.8Lで自宅、星見丸からの撮影でした。
彗星も好きな被写体なのですが、ここ数年来、環境の変化もあって、思うように撮れていません、、
一番の問題は、老眼が入ってきたのか?X-E1でピントを外すようになってきたのが一番の大問題ですが・・Σ (゚Д゚;)
X-E2で解決狙って、ポチってみましたが、こちらはこちらで、手持ちリモコンが使えなさそう(エラーになるというか、マイクかレリーズかの選択が繰り返し出てきてレリーズ動作しない)なので、今後、どうしていくか真面目に悩みます。
ん、いや、まぁ、天体写真用のセンサーとしては、位相差画素が無いX-E1の方が優秀ですし(使い勝手はさすがにX-E2が良さそう)、さて、どうしていくかな・・と悩み中。(まぁ、ピント・被写体確認はX-E2で行い、本番はX-E1に交換、ですかねぇ・・)

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岩本彗星とNGC2903
天文ガイド2019年5月号採用作品

この日はNGC2903と岩本彗星が接近する日でした。が、天候が悪く果たしてもつかどうか。
移動が早いのもあり、視野に入りこんできた25時過ぎから撮影を開始したのでした。
透明度も悪く、テイルの写りがイマイチでしたが、貴重な接近写真を撮れたのは良かったです。
光害に強く、超高感度のST10XMEを用いたことで、なんとか撮影できたとは思いますが、○本松さんの作品に比べてしまうと恥ずかしい限り。
やはり彗星は良い空で撮ってなんぼなんだよなぁ・・
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しし座のトリオ銀河
イプシロン200 アストログラフ(800mmF4 望遠鏡)
ST10XME 冷却CCDカメラにて。
星ナビ2019年6月号入選作

こちらは珍しく?正攻法で攻めた作品です。しし座のトリオ銀河を明るいアストログラフに超高感度のST10XMEを組み合わせ、自宅ながらも透明度の良い晩に撮影したこともあり、中心部分のディテールから、NGC3628のしっぽまでを無理なく、そつなく?仕上げてみました。
ST10XMEはやはり対光害適正は高く、イプシロン200との組み合わせでも、十分なディテール描写も可能なのですが、その他の銀河作品は敢え無く撃沈。

とりわけ、アンテナ銀河
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はよく写ったと思っていたのですが、撃沈してガッカリでした。

また、M90とM89
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M90の電離水素ガスを描出するために、半値幅15nmのHαフィルタで狙ってみた意欲作だったのですが、4月頭の悪透明度にも祟られた面もあり、また、レッドシフトで波長662.3nmまでシフトしていることもあり、フィルタの透過率も落ちるのでしょうが、ほとんどノイズレベルギリギリ・・
なにかあるのは確かですが、作品レベルまで高めることができませんでした。
もし、来年撮るとしたら、オライオン30cmでM90単体で狙ってみたいと考えてはいます。

天文ガイド7月号入選作 さそり座の惑星状星雲NGC6072
NGC6072

かなり低空の天体なのですが、5月の透明度の良さにも助けられて、短時間露光ながらも面白い構造が写ってくれました。

しかし、その一方で今年はオライオンによる銀河作品が壊滅状態・・・。
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M98、星ナビに応募するも、見事に撃沈。美しい銀河だと思いますし、ディテール描写も十分だとは思いますが・・・(;´д`)トホホ…
彩度はもう少し上げても良かった・・・?
天文ガイドも自信があった、NGC3486が撃沈。
若干淡いのもあって、地味めだったか・・
黒眼銀河M64
黒眼銀河M64
40cmドブソニアンとの秘伝のタレ方式のM64も撃沈でした。
さすがにこれはかなりガッカリ。ただ、送付時期が遅かったというのはあるかもしれません。
しかし、いろいろと手間かかってるのもあるし、そのほかの面からも、ダメージは大きいですねー・・。
雑誌入選って、客観的に、自分の作品の方向性が正しいのかどうか?探る一つ(かつアマチュア天体写真としては、唯一の)指標だと思っているので。
自分のやりたい方向性ではあるので、それは良い。
ただ、それが評価されないというのは、寂しいという感情論は別として、方向性が間違っているのではないか・・。と、まあ、いろいろと悩ましい結果です。
何がダメだったのか、が判るといいんですけどね・・
自分としては、今の自分が表現できるM64としては最高のものを作ったと思っています。
(まあ、写真作品としては、ローキーかなぁ・・)
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NGC5078とNGC5101 こちらはイプシロン+ST10XMEですが・・面白い組み合わせとは思うんですけどねぇ・・。低空でやや星像肥大しているのも画素数不足と相まってNG。

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NGC4605 美しい色彩の銀河ですが、こちらも敢え無く撃沈でした。
いずれにしても、昨年と違って、撮りたいな、入選して欲しいな、と思った銀河作品が、ことごとく撃沈した恰好です。
撮りたいと思った天体が採って頂けてないわけで、このあたりはもう少し、工夫していかないといけないかな、(組写真やテーマ性、被写体の選択・・など)と思いました。

主だった銀河は撮ってしまったし、マイナー系で面白い処も概ね撮ってしまっているのですが、もう少しなんとかしたいと思いました。

天文ガイド8月号入選作 近赤外線によるM17
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IDAS Type4LRGBの一番の特徴は近赤外線域でも三色分解合成できる世界的に見ても他に類のないフィルターに仕上がっていることです。
SC70を併用することで、近赤外三色分解合成画像を得ることができます。
このM17については可視光とさほど違いの無い雰囲気になってしまいましたが、星雲の構造などよく見ると、違いが判ります。
とりわけ、天の川の中には近赤外線で強く光っている変光星が多くみられ、そのような星は真紅になって写っています。

M16 2態
どちらかというと落選したM16の方が面白いと思うんですが、ネビュラブースターでAOO合成した作品との組写真にしたのですが、NIRカラー画像1枚で勝負すべきだったのか、については微妙なところ。
散光星雲は今やSAOやAOO+カラーシフト等、多彩な表現方法がありますので、NIR三色分解も、その中に埋もれてしまうのは仕方ないかな。
でも、NIR三色分解の方は、星の色もきれいに出ていて、また右側の翼部分が、AOO合成ではガスのうねりなのだけど、NIRで見ると天の川の星が一杯とか、みどころが多い作品で、自分としては気に入っています。
NIRによる宇宙は結構面白いので、今後もこのシリーズは撮っていく予定です。


天文ガイド 9月号入選作 M100と超新星2019ehk
超新星の出現

M100に出現した超新星です。
たまたま撮影していた1月14日のものと組み写真にしてみました。

オライオンでの銀河作品は結局、観測の部のこれ1点のみ、でした。
1月の悪シーイング下と比較すると、やはりディテール描写が大きく違うんだなぁと当たり前のことですが、再認識。

天文ガイド2019年10月号入選作 環状星雲M57
M57 天文ガイド2019年10月号入選作
40cm電動追尾ドブソニアンによる撮影ですが、口径のおかげか?これまで自分が撮影した中では最もディテールが出てくれました。
40cmドブソニアンでの撮影は選別に時間がかかるのが問題です。
しかし、結果として、従来のオライオン30cmを超える天体写真が得られるのであれば、苦労するかいもある、というもの。
この作品では劇的とはいきませんでしたが、やはり口径の大きさのおかげで、ディテール描写はピカイチでした。
オライオン30cmによるものはこちら

とはいえ、もう少し、M57については工夫して撮りたい(例えば、RGBも40cmで撮る、など)気がします。
螺旋状星雲NGC7293
星ナビ11月号入選作 らせん状星雲 NGC7293

星ナビにはらせん状星雲で入選させていただきました。
中心部のディテールは夏場のシンチレーションの良さに助けられて良く写ってくれたと思います。
ただ、画角一杯一杯なので、もう少し、広角での撮影にもチャレンジしたい天体です。
来年はイプシロン200+ST10XMEでも狙ってみたい。
ただ、OⅢは自宅からは厳しいかもしれないですが・・・。超長時間露光でじっくりと狙ってみたい天体です。
それ以前に、夏は晴れないのが問題ですよねぇ・・。
まあ、複数年かけてやっていくしかないかなぁ・・。

Egg星雲の偏光
天文ガイド11月号入選作 卵星雲の偏光
PLフィルタでEgg星雲の偏光を狙ってみました。思った以上に小さく難物で、HSTのように美しく撮れませんでした。

前々から狙ってみたいと思っていたのですが、ようやくチャレンジしてみました。
が、偏光にわけると被写体の明るさがその分、暗くなるので、QHY5III178Cでは難物でした。かろうじて、角度を変えると写ってくる構造が違うぞ、というのは撮れたのですが、もう少しカメラ感度がないとHST画像のような美しい姿にはならなかったです。
おまけに、オライオンだと、外気温変化でピントもずれてくるし、何を撮ったのかわからなくなってしまいます。
科学的な写真には、安定した機材でないとダメだと、痛感させられました。
M76-201912
星ナビ12月号入選作 小亜鈴 M76

ラストは、星ナビのM76です。
今年は、M76に始まり、M76に終わるという・・ (汗)
ラッキーイメージングによる時間分解能の向上も大事ですが、惑星状星雲では波長分解能向上も大事だという好例になったと思います。

さて、例年どおりの集計分析です。
フォトコン分析2019
光学系別で見ますと、相変わらず、オライオン活躍中です。
老朽化もしてきつつあり、光軸調整に不安は残してますが、一昨年51%→昨年53%→今年55%と相変わらずの影響力。
一番使っている光学系というのもありますが、やはり、30cmF4の威力は大きい。
二番手のイプシロン200も、昨年11%→12%とシェアを伸ばしています。
安定しているアストログラフもやはり強い!
3番手のMT160。これは、10%→10%で現状維持です。が、本年は入選作無し、の寂しい状況。
ウチのフラグシップ機、ASC-11も、6%→6%で現状維持なのですが、こちらも今年も入選作無し。
青い雪玉星雲190915
インパクトロンカメラとの相性は良いと思うので、来年はもう少し活躍させたい。

NewFD300mmF2.8Lについては、マックホルツ・工藤・藤川彗星で、今年も1点入選。ですが、シェア変わらず、4%維持。
で、地味に、SkyWatcher40cmGotoDobが、今年も1点、入選しており、1%→2%と一応の進歩を見せています。これは、UC計画の成果かなと思います。
もっとも、GotoDobを使ったことでの一番の成果は、なんといっても星ナビ記事を執筆させていただいたことでしょう。
こういう方法もある、ということを呈示できたのは非常に大きい。

AZ-GTiの様な経緯儀が出てきている昨今、経緯台+CMOSカメラでの天体撮影は、面白いのではないか、と思っています。
従来の天体写真の概念をぶっ壊すポテンシャルを秘めていると思います。

フォトコン分析2019
カメラ別で見ると、SXVR-H694が、だいたい3割弱の32%で、昨年維持。
ここはかつてのメインカメラであった、ST8XME,SXVR-H9が共に9%→8%でシェア減。
DMK/DFKカメラは11%で現状維持。DFKカメラが壊れてから、入選作を作れてませんが、クラッシクCCDカメラの意地か、対CMOSカメラへのアンチテーゼか!?
CMOSは、設定がピーキーなのに対して、CCD機は実力を発揮させやすい(設定にあまり左右されない安定度あり)。そのCMOSでは、ALICE-IIが、6%据え置きに対し、CCDのST10XMEが5%→6%と肉薄。
フォトコン分析2019
ジャンル別では、今年は、残念ながら、系外銀河が41%→39%と急落。
自分では面白いと思っていても、客観的には、評価されなかったというのが大きい。
これは、数字以上に、大きな課題。
どう系外銀河の魅力を伝えていくか、自分が撮りたい銀河を、どうしっかりと撮影して見せていくのか・・。メジャーなししのトリオが入選したのは嬉しい反面、マイナーだけど、面白い銀河をどう呈示していくのか、難しい問題です。

散光星雲については、17%→17%と現状維持。
対して伸びたのは、惑星状星雲で、15%→17%と躍進しました。
自分のクローズアップ路線の機材ではある意味、当たり前なのかもしれませんが、とうとう、散光星雲に追いつきました。

彗星について、今年も、2点の入選があり、13%で現状維持、です。
彗星は、なかなか難しい面があり、自宅からはここ数年成果は出せてませんでしたが、それでも、チャンスを活かして、ぼちぼちでんな、という感じです。

系外銀河の割合を落としているのが印象的。もっとも、自分の撮影のメインの被写体ではあるのも間違いないので、来年はもう少し、魅力的な銀河の紹介を行えるように頑張らないといけないかなと思いました。
その一方で、シェアを伸ばした惑星状星雲については、今後も、ASC-11でさらなる上積みができればいいなと思います。
ただ、こちらも、ラッキーイメージングが、自分の独壇場だった過去とは違うので、どうなっていくか。
散光星雲については、HubblePalletによる過去の栄光に依るところも大きいのが事実で、ここ数年は、魅力的な提案ができていない(かろうじて、近赤外線3色分解画像が滑り込んでいますが・・)
競合作品と機材面で見劣りするのもあって、この点では、拾ってもらえれば・・という感じなのは否めません。
彗星はチャンスをどう活かすか、が大事なので、それを活かせる高感度カメラや明るい光学系は所持しているので、あとはどうチャンスをどう逃さず捉えるか。ただし、イオンテイルや淡い彗星は、やはり自宅からは不利です。
夜明け前の彗星のワンポイント遠征はそろそろ復活させても良いのですが、問題はそこまで成長する彗星が来ないことか・・・

最終的には、何をどう撮って、どう見せるか、が大事だと思います。写真の基本ですよね ^^;
銀河作品が受け入れられなかった今年は、たぶん、自分が思っている以上に、猛省が必要なんですが・・。まあ、また来年も頑張ります (`・ω・´)ゞ

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コメント

No title

振り返りお疲れさまでした~
公私ともにお忙しいと思いますが、ちゃんと結果を残していてさすがですね。
最近、特に星ナビは星景中心になりつつありますから、長焦点派には厳しいように思います。
彗星は最近外ればかりですよね…アイソン彗星がもう懐かしく感じられます。ヘールボップとは言わなくても、もうちょっと明るい彗星が来てほしいものですね。

Re: No title

> hanaさん、こんばんわ~

どうもありがとうございます。星ナビは仰るように星雲・星団枠が少なめな気がするので、ちょっと厳しいですね。
彗星、ほんと、肉眼彗星クラスで良いので、来て欲しいですねぇ・・
アイソンも、もう6年も前ですものね。いやはや、歳月がすぎるのが早いコト・・^^;


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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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