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天文雑誌2月号 W入選

昨日、1/5日は天文雑誌の発売日でした。
星ナビ誌の方では、近赤外線によるオリオン座大星雲をなんとか拾って頂きました。
M42NIR.jpg
SC70+IDAStype4RGBフィルタで近赤外光三色分解合成を行ってみました。普段はガスに埋もれてしまうM42の中にも星が沢山あることが判ります。

NIRで撮影すると、やはりまず目につくのが、M42ガス星雲の中にある数多の星々です。
中心部付近のクローズアップでも、面白い描写になりそうなのですが、ST10XMEの場合、どうしても、ブルーミングしてしまうため、トラペジウム付近は大変な事に・・ Σ (゚Д゚;)
そのため、敢えて、トバして作品として見られるように表現しました。
あとは、背景カブリが完全に補正できていないので、その辺りも課題で、完成度、という点ではやや低い。
ただ、プリントでは、さほど問題なかった(気にならなかった)のもあって、応募したのでした。
なんとか拾ってもらえて良かったです。でも、メインの激戦区はその前のページ。
同じ場所を撮っているのにそちらに無い時点で・・あっ・・
でも、まあ、隙間狙いで頑張ります、、、

n520-40cm.jpg
口径40cmの分解能に期待してラッキーイメージングで狙ってみました。

やや淡い銀河なんですけどね、ALICE-Ⅱ CMOSカメラは案外、暗めの銀河でも写ります。
そこで、この衝突銀河のディテールを捉えられないかと40cmドブで狙ってみた作品です。
結果としては、ちょっと微妙かなぁ・・
やっぱり淡い部分の描写はちょっと(かなり)弱いです。
冷却CCDカメラ画像とLRGB合成していますが、秘伝のたれ方式で、L画像も撮っておけばという気もします。中心部付近のディテールは、一応、40cmの意味があるのかな、と思いつつも、ドブソニアンならではの追尾不良・回転合成不良によって微妙な感じに・・。
ううん、ドブソニアンでの撮影は難しい。

天文ガイドは、観測の部で、近赤外線によるNGC253
N253NIR.jpg
840nm以上の近赤外光と可視光によるNGC253です。暗黒帯の様子などがやや異なって見えます。

天文ガイドの自由欄がやや少ないので・・ちょっと説明不足でした。
上のNIRは、NIR,G,Bによる三色分解合成カラー。(但し、NIRを輝度としてLRGB合成してますが・・)下の可視光による画像は、通常の三色分解合成カラー画像です。
フォト蔵の大きな画像でぜひ見ていただきたい写真です。
暗黒帯の様子が異なることがよく分かると思います。

前々から撮影してみたいと思っていましたが、ようやく実現しました。
カラー画像は月光下での撮影ですが、ST10XMEの感度の高さと、イプシロンの明るさのおかげで、見られるものになりました。
天文ガイドの選者が書かれているように、もう少し長い波長で・・・というのはもちろんあります。が、InGaAsイメージセンサはまだまだ高価ですしね、、
あとは、840nmでは思ったよりも写りが良かったことから、波長900nm以上(IR90を使う)で撮影してみるのも一つの手段かもしれません。
とはいえ。たぶん、上記の写真と大きな差が出るかというと・・・
どちらかというと、現状のシステムで、ほかの天体を撮ってみる、といった方が楽しいかなと思います。

n7793(191105)Lrgb.jpg
やや南に低いですが、HⅡ領域が沢山あり、見事な銀河です。

面白い天体だとは思うんですけど、NGC1300と競合して見事にゲキチン。
この天体を以前に撮ったのは、2001年9月11日(9.11)のときだったので、実に18年ぶりの再撮影でした。
あのときは、獅子ヶ鼻公園で撮影して3時で切り上げ。朝、ぼーっとした頭でTV見て驚いたなァ・。最初見たときには、特撮かなにかだと思ったし、、
HⅡ領域に、青い恒星塊といい、なかなかに派手めな銀河なのですが、やはりやや低空ということもあって、ちょっと自宅撮影では色が映えない。
ちょうこくしつ座には見事な銀河も沢山ありますので、またおいおい撮影していきたいとは思っています。

ST10XMEはその感度の高さから、まだまだ有用なのが確認できました。このカメラならではの作品ってやっぱりあるんですよね。
もう少し上手に使っていこうと思った次第です。
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コメント

No title

W入選おめでとうございます。
近赤外の世界、いつも見慣れている画像とは違った様相で目を惹きますね。
このようなフィルターワークは、狙った天体がどのような波長の光を発しているのかという知見がおありであり、かつ各フィルターの光学特性をしっかりと把握されているからこそ、生きてくるものと思います。私はこの辺りの知見に乏しいので大変勉強になります。
ところで1点ご教授願いたいのですが、星ナビと天ガで、どのような観点から応募作品振り分けておられるのでしょうか。観測系は天ガが有利と言われていますが、最近はそうでもないような気もします。傾向が変わってきているのでしょうか。長年天文誌に応募されているUTOさんのご意見を是非お伺いしたいです。

No title

こんにちは。
改めまして、W入選おめでとうございます!
特に天ガ掲載のNGC253のフィルターによる写り具合の違いが興味深いです。
近赤外光で撮影すると、また違った表情を見せるのが面白いですね。
今後も珍しい銀河画像をじゃんじゃん紹介してくださいね^^

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No title

W入選おめでとうございます~
どちらの作品もUTOさんらしい、フィルターワークを活かした作品ですね。ナローが普及した今、もっとバンドパスの種類が増えてくれるといいんですけれど。

InGaAsセンサは解像度は低いまま、お値段は高いままですね…技術的な問題はともかく、そんなに需要無いんですかねぇ。

Re: No title

> koropoさん、こんばんわ。
どうもありがとうございます。

フィルタワークは、結構面白いですよ。
でも仰る通り、使い所は難しいかも・・

天文ガイドと星ナビへの振り分けですが、実はあんまり考えてないのですが、ただ、星ナビはあくまでも、ギャラリーですので、やっぱり見た目に映える作品が大事だと思います。
今回はM42は近赤外線のみで応募していますが、昨年応募したM16は、ネビュラブースターと近赤外を組みにしてみたのですが、落選しています。あんまり、比較してどうこう、というのはGallery向きではないのかもしれません?


反対に、天文ガイドの方ですと、今回のNGC253のように、近赤外線単体だと、どうみても箸にも棒にもかからないと思いますが、2つを比較して、観察目的をはっきりさせる、みたいなのは観測の部にあっていると思いました。

Re: No title

> タカsiさん、こんばんわ。
どうもありがとうございます。

NGC253は前々から近赤外で撮ってみたかったのですが、ようやく実現しました(^O^)
もう少し、棒渦巻っぽく写ってくれると面白いのですが、良く見ると暗黒帯の描写が違ってなかなかに面白いです。

珍しい銀河。
ちとネタ切れになりつつありますが、もういくばくかはあるので、この春に狙ってみま~す。

Re: No title

>hanaさん、こんばんわ。
どうもありがとうございます。

バンドパスフィルターは、惑星状星雲にHeIIが出てくれると嬉しいんですけどね~
でも、あとは輝線強度が弱いので、超マニアックになりそう?な気がします ^^;

InGaAsはいろいろと難しいんでしょうねぇ・・。NIR用途だとブラックシリコンイメージセンサ(ビットランさんが扱っている)なんてものもありますが、当初ブラックシリコン!で期待していたモノには程遠いような気がします・・
あと、天文用途だと、SWIRをちょっと超えて、2.3μくらいまで(一応InGaAsの守備範囲)あると、Jバンド(1.2μm),Hバンド(1.6μm), Ksバンド(2.2μm)の輝線の撮影ができそうですが、たぶん、2μ超えると熱放射とかいろいろと問題も出てきそうな気がします・・・。

No title

遅ればせながら、入選おめでとうございます。
NIRで小宇宙を撮るというのが新鮮でした。
なぜ、小宇宙がより広がって見えるのでしょうね?
K型とか小さな恒星が一番数が多いせいでしょうか?

Re: No title

> Yan.Kanai さん、こんばんわ。
どうもありがとうございます。
前々から、NGC253でやってみたかったんですが、ようやくできました。

> なぜ、小宇宙がより広がって見えるのでしょうね?

おぉ、面白いところに着目しましたね!一番大きいのは、単純な露出時間によるS/Nの差です。
もうひとつは、NIRは光害の影響が少なくなるので、最終的な限界等級は上がります。
実際、その点に着目すると、極限等級はNIRの方が高そうに思います。


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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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