FC2ブログ

記事一覧

ASI1600MM-CoolによるLeo Triplet

中天忘年会でのお話から、ひろGさんから、ASI1600MM-Coolをお借りしています。
本格的な冷却CMOSカメラを使うのは初めての事で、良い経験をさせていただいています。

当初、理論上、CMOSだとダークノイズが大きいだろう・・と思ってましたが(実際、大きいとは思いますが)、-25℃まで冷却することで、このPanasonicセンサは想像以上に暗電流が少なかったです。
少し前にも書きましたが、素子毎の感度のばらつきが大きい(パターン化されているように見えてしまう)ことや、右側のAMPノイズ等、CCDカメラに比べて、問題もあるのですが・・
それでも、CCDカメラより小さい読み出しノイズ、KAF8300Eを上回るQE(感度)もあって、得られる映像は素晴らしいものがあります。

Leo Triplet
Leo Triplet MT160反射望遠鏡 Teleskopコマコレクタ ZWO LRGBフィルタ
L=3分×7 R=3分×3 G=3分×5 B=3分×3 
Gain 0 Offset 15

風もあったのと機材不備で、かなり短い露出で撮影しています。

自宅からに撮像で、もちろん、光害も相当あるのですが、それをものともしません。

さすがに、NGC3628の尻尾はこの露出時間では厳しいのですが、それでもうっすらと出かけているのがお判りになるでしょうか・・。

CMOSカメラは低ノイズなので、画像の持つポテンシャルが非常に高く、画像処理は、短い露出時間なのにも関わらず、かなりガチでやっています。

これ、倍くらい露出かけてたら、作品になったかも・・ですが、でも、短い露出で見られる映像ができる(電子観望に代表されるように)のがCMOSカメラの一番のメリットだと思います。


ゲインは0、オフセットのみデフォルトの10→15で撮像しています。

まあ、この露出でNGC3628の尻尾が写るのだから、ゲインについては自分の環境としては0で良いと思います。(地方都市の光害地、18等程度、F6の暗い光学系、露出3分の条件で、です)


思っていた以上にダークノイズが少なかったので、明言はできないんですが、ゲインをあげるほど、ダーク減算時の誤差が大きくなるのは間違いがなく。また、S社センサのようにランダムノイズもあるとなると(これは未確認。テストデータで確認はできると思います・・)、ゲインアップは、かなり損する部分が出てくると考えています。


ダークノイズなのですが、ここまで冷却効果かセンサ性能かは判断できませんが、これほど低ノイズなら、ダーク減算するのも勿体ないレベルにある可能性もあります(これは・・さすがに実験してみましょうかね・・公開できるかどうかは別として・・)


冷却CCDカメラのセオリーは、それこそ、四半世紀前に確率されていますが、それがCMOSカメラでは妥当かどうか、は、実は各センサに依るのです。

イノベーションというのはそういうものですからね。

このパナセンサなら、(今回は行ってますが・・)、ダーク減算ナシという選択肢もアリかな、と。

その場合、S/Nはさらなる向上が見込めます(ただ、フラット補正が若干難しくなりますが)


CMOSセンサの性能が高い程、旧来のセオリー通りの処理はダメなのです。

いや、もちろん、どうS/Nを確保するのか、検討した上では問題ありませんが・・

従来の常識を超える性能を、この20年で得た、と思っていただいて、自分なりの設定・処理を確立するのが大事かな、と思います。

少し前にも書きましたが、パーソナルリアリティ、、自分だけの現実。これが大きく効いてくるのが中華CMOSカメラだと思います。

設定の自由度が高杉・・。

他人が良いという設定で撮影しているのはあまりよろしくないのは間違いがなく・・

きちんと、自分の環境で、自分なりの撮影方法を確立するのが大事です。

電視観望の人たちはそれがきちんとできていると思いますので、ボクはガチの天体写真派も見習うべき要素が多いのでは。と思います。

ただ、自分がやった限りでは、思ったよりもゲインの効果が見えないので・・・

だったら、ゲイン0が一番いい(階調が一番大きくとれる)という結論になっちゃう・・。


まぁ、これは、画像処理も含めて、自分としては一番美味しい素材を得られるのがGain0。というお話です。

UnityGainは流石に自分も気にはなってましたが、まぁ、光害地だとDレンジ確保の方が重要ッスね!

という感じです。(厳密な比較検討が難しい為、個人の感想になってしまいますが・・爆)

あと、ゲイン差、ほとんど意味なし・・というか・・。損が大きい気も・・(これも有意差は出しにくいですが・・)

先に使っている方々は多々いると思うのですが、その辺り、どう思ってるのでしょう・・

自分の結論としては、あくまでもセンサの基本性能が大事で、天体写真としては、Dレンジ確保が一番大事だと思ってます。

結果として、画像評価もその点に力点が置かれるので、、、(おまけに光害地での撮影という・・)


光害があるとデジカメでもISO下げて撮るという話は、自分以外でも発信してるじゃないですか?

これは事実ですが、だからといって、一線級の空で、ISO落として撮るのは得策ではないのも事実ですよね?

同じことがCMOSカメラでは言える話でして、一番オトクな設定は、どこ?

というのは、どうしても、各ユーザに委ねられてしまう・・。

なので、自分が見つけた最適設定は、間違いないと思うんですよね。

あと、自分が少し試した感じでは、どうもゲインを上げても、画質の有意差は生まれない印象でしたから。。。

ボクがやるなら、やっぱり、ゲインは抑えて、オフセットのみは気にして、というところでしょうカネ。

自分が行った限りでは、ゲイン設定で有意差は出ず、逆にダイナミックレンジで損する方が大きいカナ・・とは感じています。(これもFAPで補える点ですから、最終的な作品で云々を論じるのは非常に難しく・・個人個人のスキルに依るとしか言えませんが・・・)


CMOSイメージセンサの性能は非常にすばらしいので、あとは使うユーザがどう活かしていくか、が大事でしょう。という当たり前な結論です。


にほんブログ村 科学ブログへ
にほんブログ村











関連記事
スポンサーサイト



コメント

「パーソナルリアリティ」、私は超電磁砲好きなので思わず、うまいなぁと頷いてしまいました。

UTOさんの記事は前提条件が詳しく書かれている所が凄いと感じています。私も見習わないと・・・。

Re: タイトルなし

> あぷらなーとさん、こんばんわ。

「パーソナルリアリティ」、いい言葉ですよねぇ・・・。僕は禁書目録の方も割りと好きです(小説はWW3あたりくらいまでしか読んでませんが・・)
特に、趣味ってみなさん、こだわりもあるし、自分なりの方法って持ってる人が多いと思います。
それは、自分の得た経験からそうされているので、上手くいってるなら、変える必要はないですしね。
もちろん、面白そう、良さそう、と思ったら、チャレンジはしてみるのがいいと思います。

記事・・飲みながら書いているので、最後はgdgdになっちゃうんですが ^^;
まあ、それも、ブログタイトルのとおり、あしあと、という意味では良いかと最近、割り切ってマス(爆)

こんにちは。
1600MMですが、最近ではunityをやめて370で撮るようになりました。
なんでもゲインを上げた方がノイズが少ないという事らしいのですが、。
ダイナミックレンジが広いのはgain0ということなんですね、。
ゲインとオフセットの設定、とても大事だと思うのですが、なかなか最適解が分かりません(-。-;

Re: タイトルなし

> タカsiさん、こんばんわ。

ゲインを上げると読み出しノイズは小さくなるのですが、ダイナミックレンジは間違いなく犠牲になる他、ダークノイズの安定性も悪くなり、ダーク減算時に結構、損することになると思います。
ただ、このパナセンサは、自分が思っていた以上にダークノイズが小さく、優秀ですね。
ダーク減算なし、での運用も検討したいところですが、右側のAMPノイズをどうするかが問題になるかも・・

あとは、ちゃんと比較してませんが、UnityGainでも、Gain0でも、写りに差異が見ない感触。
ゲイン設定は(少なくともウチの光害地では)ほとんど意味がないかも・・。

オフセットについては、最小値が0になってなければOKです。
デフォルトの10でも問題なさそうでしたが、念の為、少しだけゲタ上乗せして15にしています。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

月別アーカイブ