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ASI1600MM-CoolのBIAS画像

さて、日曜日は1日のんびり・・のつもりでしたが、嫁さんと上の子が卒園式に着る洋服を買いに行きたいとのことで、大和くんとお留守番・・
ほんとは、自分の方も、秘密兵器をいい加減、開梱したかったのですが・・ _| ̄|○ il||li
相変わらずプラレールで遊んだり、お昼寝させたり(自分も疲れで爆睡してましたが・・ ^^;)
思いの外、嫁さんたちが帰ってこず、結局、今週も開梱できず終い。
ってかむしろ、昨日の観望会で使ったMT160も車に乗せたままでしたので、嫁さんたちが帰宅後、暗い中で、望遠鏡を片付けましたよ、えぇ・・。 (。・ω・。)

さて、本題のASI1600MM-CoolのBIASフレームです。
予め断っておきますが、CMOSカメラに限りませんが、画像解析というのはなかなかに難しい上に、一般的なソフトがほとんどないのではないかと思います(探せばあるのかもしれませんが・・)
もちろん、あぷらなーとさんのように、MATLABやDelphi(でしたっけ?)で解析ソフトを作れるとまた次元が違ってきますが・・・
天文ソフトのMaxImDLには貧弱!貧弱ゥ!ながらも一応、最小値とか標準偏差とか見られるので、ちこっと、Gain0、Offset15の時のBIASフレームと、UnityGainの時のBIASフレームを見てみました。
ASI1600MM-Cool UnityGain
左側がUnityGain、右側がGain0 Offset15での画像です。
LUT(Look Up Table・・なんと言うか表示?)は、MaxImDLのLow設定でお任せ

UnityGainの方が見た目にも荒れていて、さらに左下が明るいムラっぽくなってる感がありますね。
右側にヒストグラムと数値情報が見られるのですが、画像で見えるかな・・?
こちらはUnityGainの方の画像のうち、白枠でくくった部分のデータになります。
最小値は、あぷらなーとさんがおっしゃるように16、ですね。
最大値は、7744。もっとも、これはヒストグラムが歯抜けになっていることから解るように、12bitのデータを16bitに伸長しているので、まるで間引かれたかのようなヒストグラム表示となっています。
最大値65535のうちの7744カウントなら、まぁ、許容範囲内・・?そうかなぁ・・・( ̄  ̄;) 
ASI1600MM-Cool Gain0
画像は上に双方出しているので、データ部分だけを呈示します。Gain0 Offset15でのBIASです。
最小値は、16、でしたね。あぷらなーとさんのご推察の通り・・
16bitフルカウントの65536÷12ビットフルカウント4096=16カウントですから、16bitに伸長されて記録されている本来の数値としては1です。これは、UnityGainもGain0も同じで、これは、また、困ったな、、設定が難しいじゃん・・。と、いうかどうやっても、無理なのか・・?
まあ、そういう死んでいるピクセル(文字通り、Dead Pixel)があるのかもしれません。

さて、最大値は、400カウント程度です。ヒストグラムの幅は、UnityGain比べると表示範囲が狭く、また、12bitを16bitに伸長するという独特な(産業用カメラだとそんなこともしないので、もっと素直なんすけどね・・)せいで、ヒストグラムの歯抜けの方が目についてしまうかもしれません。
しかし、実際には、各画素のばらつきが、少なくともカウント上では非常に抑えられています。標準偏差も、UnityGain26.391に対して、Gain0は、12.081とばらつきは小さいですよね。(まぁ、当たり前なんだけど・・)ただ、Gainを上げると変換係数が変わってきて、リードノイズが変わってきますので、数字だけで判断するのも、これまた良いとは言えません。が・・
ゲインを上げると、ピーキーな画像になる、というのは、もちろん、この単純なBIASの数値からも察して頂けるのではないでしょうか。

処理方法等にもよりますが、単純にはダーク減算ひとつとっても、ゲインを上げると誤差が大きくなるというのはお判り頂けるんじゃないかな・・?

もちろん、ゲインアップが全くダメかというとそんなことはないです。
僕の場合、昔、20年も前でしょうか・・。ST7Eで、3.5nmのカスタムサイエンティフィックスHαフィルタを使ってましたが、リードノイズが支配的になり、月夜でもないと(バックグラウンドがあがらないと)、とてもじゃないけど、S/Nが上がらない!という経験をしています。(透明度云々ではなく、真面目にバックグラウンドが明るくなって底上げが無いと、読み出しノイズの影響が大きいんですよ・・。ST8300Mあたりも多分リードノイズが大きいので、ST8300Mあたりでもナローなら月夜の方が、というのは感じますかね・・)

とはいえ、基本的に、天体写真はどれほど暗い空で撮影しても、Lフィルターだと、背景の宇宙の明るさ(どれほど暗くても、日本では21等でしょうかね・・)で底上げがあります。
光害地では(磐田市のウチは、18.5等くらいかな・・)、無論で、このような環境下ではゲイン設定の意味が全くなくなり、あとはピーキーになって処理すると損するダーク減算やフラット補正が待ち構えてるってワケですよー・・。
ASI1600MM-Cool、想像していたよりずっとダークが小さいので、ダーク引かない派だと、またちょっと話は変わってくるんですけどねー。
Dレンジが確保できる、Gain0(ただし、オフセットはデフォルト10よりは上げた方がいいかも・・?しかし、最小値でみたら意味ないのか・・)って、ガチな天体写真だと、案外暗い宇宙の下でも試してみる価値があるかも・・?

と、いうお話です。正直、たぶん、ウチの地方都市の環境だと、UnityGainだと、いろいろ損すると思います。もちろん、Psによるレタッチ処理等で、フォロー可能な範囲なのかもしれませんが・・。

あ、もちろん、電視とか、ラッキーイメージングだとダメですよ。電視は見栄え優先ですし僕もゲインMaxです(なので、先の記事のM42中心部トンでます。ガチで撮るなら僕はDレンジ優先。処理の自由度も増す訳ですもんね・・)。で、ラッキーイメージングも難しいのですが、やはり天文台の作例から考えるとリードノイズを最小限に抑えるというのは大事。ただ、これ設定を相当追い込んだ結果でないと、ダメですけど・・闇雲にやるのはダメ、といいますか・・。ラッキーイメージングだからゲインMAXでー!というのはダメです。いや、ダメとも言い切れなくって、後処理も含めて、もっと、総括的にどう撮って、どう処理して、何を見せるか・・が大事かなと思っています。

電視とラッキーイメージングの一番の大きな違いは最終画像、求めてるものが根本的に違いますから・・。単純に言えば、SharpCapで調整して見えてる画像を追い込むか、見えている画像は大した問題ではない、後処理で追い込んでいくか、じゃないかなぁー。
その場合に本当にゲインって大事なのかどうかは、考える余地がありそうなんですよ。
それは、もちろん、環境(使っている光学系とカメラ、光害などの立地条件、シーイング・・)でのファクターも大きいです。
そのあたりは、経験で補っていく、というのが一番なのかな、、、で、結局、パーソナルリアリティになっちゃうんですよねぇ・・。それが一番なのは間違いなくって、今上手く行ってるなら、それでいいじゃないの~ ^^;
になっちゃうんですよね。実際、自分もそういうスタンスで撮ってます。
ただ、これだと進歩はないのも間違いなく・・

そのさらに先に行くなら、考えることはあると思います。最もあらゆる精度を高めて行く、というのであれば、やはりゲインはあげてはいけない気もするのです(DualAMP機は別として・・)

僕らが与えられた、数字。16bit 65535カウント内の自由度が奪われていることは、端的なこのBIAS画像のデータからも明白でしょ?
これ、ライトフレームではもっと自由度という点で差は出ます。多分。
僕はそういう撮り方しないのでわかりませんし、言うほどの結果が出ないのかもしれません、、(それは被写体の輝度も含めて、ですかね・・)

自由度が高いカメラですので、他人の設定が自分の環境下で良いとは限らないですからね。
やっぱり、自分なりにアレンジしていって自分なりの見識と結果を出す、というのが大事じゃないかなぁーと思っています。もちろん、結果は個人個人の指標というか目的です。

これだけカメラの性能が上がって、自由にいろいろな天体画像表現ができるようになってますので、必ずしも、こしなければ、ダメだ・・というのはないですよ。
いいことだと思います♪
自分の目的にあう形で、自分なりに楽しむのが一番です。趣味なんですから。
その設定の目安として、UnityGainが提供されてますが、個人的には後処理で追い込むなら、ゲイン0の方が良い気がします、という一つの意見です。

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コメント

No title

とても興味深い記事ですね。
メーカーさんの公称値を見ても、ゲインの上昇によるダイナミックレンジが低下していることが明らかなので、シグナルの増幅に相当するだけの読み出しノイズ軽減はなされていないのだと解釈しています。
この辺りのお話はとても面白いと思うのだけど、興味を持たれる方は少ないのかなぁ??

No title

こんにちは。
とても興味深い記事をありがとうございます。
ASI1600MMの使用頻度が一番たかいのですが、最近ゲインの設定に迷っています。
低ゲインだとダイナミックレンジが広くて、高ゲインだとノイズが少ないという単純な認識だったのですが、光害地で撮影する場合は低ゲインで撮影した方が良さそうですね。。
これらの検証は知識と経験に基づいたUTOさんやあぷらなーとさんの見解がとても参考になります^^

No title

こんにちは。
私も今はgain0で運用しています。
理由は単純で、gain0がデバイスからの生データに最も近いと考えられるから。gain0で写っていないものは、gain上げても写っていないので。

Re: No title

> あぷらなーとさん、こんばんわ。

あぷらなーとさんの解析記事、楽しみにしています。
冷却CCDカメラにはなかった、ゲインの調整は、なかなか難しいですよね。
おっしゃるようにメーカ公称値でも、シグナル増幅分に相当するノイズ低減にはなってないですからね。
で、ゲインを仮に10倍しても、ノイズが同じく10倍になれば、S/Nとしては変わらないですしね・・。
上限の65535カウントは決まってることを考えると、やっぱり、あんまりオトク感はないと思ってマス・・。


ボクとしては、CCD時代のビニングで疑問を持っていろいろと試したことがあるのですが、ダーク減算しちゃうと、やっぱりS/N4倍にはならないんですね。

それとはちょっと違う面はあるのですが、酩酊ピクセルがあるCMOSだとゲインを上げてダーク減算するなら、その部分の影響も増幅されてしまうので・・・。結果的にダークのマッチングの悪さがより大きくなって、クールピクセルの影響が大きくなっちゃう気もする・・

AMPノイズの対策さえできれば、ASI1600MM-Coolなら、ダークレスって有りかなぁ・・とも思ったりもしてます。(この場合、フラットがちょっと難しくなるかも・・)

Re: No title

> タカsiさん、こんばんわ。

ナローバンド撮影も試したので、その際にUnityGain設定でも撮影してみたので、ちょっと比べてみちゃいました ^^;
ゲインUpだと、リードノイズは小さくなる(公称値)とのことなのですが、実際のぼくらが撮影している天体写真で、読み出しノイズが支配的な条件って限られていると思います。
半値幅が狭いナローバンドフィルタ使ってラッキーイメージングとかだとゲイン効果が見込めるかも?とは思いますが・・
通常の長秒露光では、ダークノイズも数値上は増幅されるので、ダーク減算するとその誤差も大きくなり、可視化されてしまいます・・(まあ、これは他の処理、HotPix,CoolPix除去等で対処もできるので、致命的にはならないのですが・・)

あとは使う光学系とも絡んでくると思いますが、F値が明るいRASAをお使いのタカsiさんなら、ゲイン0でも、間違いなく、変わらない結果が出せると思います。
M42や系外銀河などでは、ハイライトが飛びにくいというボーナス付きですので、まずはテストしてみることをオススメしておきます。

ただ、下のコメントで、CCDの大家、K原さんが仰ってますが、ゲイン設定って別にQEが上がったりするわけではないです。
自分の感触としても、ゲイン0で写ってないものが写ってくるわけでもないですし、結局ゲインを上げたところで、写りは変わらない(ただし、ハイライトは確実に損する)という感触があります。

Re: No title

> K原さん、こんばんわ。

K原さんもやはりGAIN0で撮影されているのですね!
CANPでもフォローしていただきありがとうございました。
僕も、GAIN0がセンサの生データに近いと思っていますし、天体写真の場合、さらにダーク減算、フラット補正・・と、補正処理を行うことを考えた場合、ゲインアップは、各補正データの精度も問われてきて、結局意味がなくなるかな・・とも思いました。

やや話はそれてしまうのですが、今日はインパクトロンCCDで南低空気味の銀河を撮像中・・^^;
このカメラこそ、ゲインが肝なんですが、やっぱりいろいろとピーキーで本当は、被写体のシグナルのみを通すように(背景の光害は完全にシャットしたい)フィルタワークが大事なんだろうなあ・・とこれまでの経験で思った次第です・・。

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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