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FlattenBackGround

MaxImDLには強力な機能が多数実装されています。
そのうちのひとつが、FlattenBackGroundです。
ステライメージでは周辺減光補正が該当します。
 

メニューから、Filter-FlattenBackGroundを選ぶと、下の様なウィンドウが出ます。
ここで、Simpleと、Complexとありますが、Cmplexを選ぶと8次関数でフィッテイングを行ってくれます。
ステライメージでは、カブリ補正では、1次関数、周辺減光補正では(おそらく)2次関数を作って補正をかけますが、マキシでは8次関数を使うこともあって、より正確な補正や、やや複雑なパターンの補正も可能になります。
また、実画像から、ポイントは無制限で選択できますので、ステライメージ6の周辺減光補正よりも扱いやすいです。また、クリックした周囲何画素から平均をとって関数を作成するかを指定もできたと思います。(デフォルトのまま使ってますが・・・)

ステライメージ6の周辺減光補正との比較です。
ステライメージもポイント指定でマキシのFlattenBackGroundと同じ感じで処理しています。
この画像では大きな差違はみられませんが、良く見ると、MaxImDLの方がよりフラットに近くなっているようです。
 
マキシには、他にもいくつか、補正のコマンドがあります。
AutoRemoveGradientは実にすぐれていて、特に画像をクリックしなくても、メニューを選ぶだけで、一発補正してくれます。

効果としては、FlattenBackGroundに比べると補正精度はおとりますが、ステライメージの周辺減光補正と同程度でしょうか。ただし、こちらはメニューから選ぶだけの一発補正。どちらが楽かは言うまでもありませんね。

この様な単純なカブリは、AutoRemoveGradientで一発補正できます。
また、AutoFlattenBackGroundでもこの画像では一発で綺麗に補正できました。
どちらがどう違うのかは判ってませんが・・・
いずれにしても、便利な機能です。
 
なお、周辺減光補正ですが、個人的には、
ダーク・フラット補正後、コンポジット前にそれぞれの画像に適用しています。
特に町中撮影では光害かぶりの影響が一こまごとに変わっていくこともあり、コンポジット後ではうまく補正できないことが多いです。
手間でも、1枚づつ、補正をかけています。が、マキシで、AutoRemoveGradientを使えばさほど面倒でもありません。(シュミカセですとどうしても、ムラが複雑で、FlattenBackGroundを使うしかないですが・・)
 
さて、実のところ1枚1枚にこの様な補正をかけた場合(と、いうか、かぶり状況が各コマごとに違っている場合)、この後のコンポジットがまた問題になります。
と、いうのも、仮に見かけ上、フラットに補正できたとしても、バックグラウンドレベル・・・つまり輝度値ですが、それが同じになるわけがないのです。
極端な例で考えると分かるかと思いますが、例えば、光が入ってしまって、1枚だけバックグラウンドが10000カウントになったとします。ほかの画像は3000カウントしかなかったとします。
これを単純に加算平均、または加算した場合、背景かぶりの影響が大きい画像にひっぱられしまい、肝心の星雲のS/Nがあがらないのは想像に難くないでしょう。
これを回避する策は残念ながら、ステライメージにはありません(一応、レベル調整した値を使う、にチェックを入れると完璧ではないですが、対応は可能かもしれませんが・・これは複数コマをバッチで処理するワケにはいかない気がします・・試してないですが・・かなり画質的に損する結果になる気がする・・・)
これを回避し、星雲のデータを最大限に活かすには、Normalizeを行わなければなりません。
CCDstackにはこの機能が実装されております。とっつきにくいソフトなので、私にとって、次の課題です。
また、フリーウェアではDeepSkyStackerでも、Normalize機能があります。
 
FlattenBackGroundの各コマ適用やNormalizeによるコンポジットは劇的に画質が改善するわけではないかもしれません。
しかし、僅かではあっても、ひとつひとつの丁寧な処理の積み重ねは、確実に差が生じます。
特に街中撮影に於いては、Normalizeによる効果は非常に大きくなりそうな予感がありますので、今後、取り組んでいきたいと思っているところです。
 
 
 
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コメント

No title

今日は、本当にありがとうございました。かなり濃い勉強になり充実した1日でした。
この内容もすごく興味があります。私は撮影の主体が、光害下でのDSIでの撮影なので、いかにバックグラウンドの傾斜を補正するかが、悩みの大半です。AutoRemobeGradientは使っていますが、FlattenBackGroundもこれから勉強したいと思います。

No title

コンポジットする前に背景の異常傾斜を取り除くのは、やったことがなかったです。確かに面倒ですが、この発想は思いつかなかったですね。一度試してみようと思います。DeepSkyStackerはコンポジットがとても楽なので愛用しているのですが、ノーマライズとか全く考えたことがなかったです。コンポジットの方法にたくさん項目があるのですが、まだまだ使いこなせていません(^^;;

No title

写真展見させていただきました。毎年お邪魔してるんですが充実してますねえ。画像処理教室も私がやっていることが正しいことが認識できてよかったです。

No title

本日は写真展にお邪魔しまして、有意義な半日を過ごさせていただきました。どうもありがとうございました。
画像処理はSI6しか使っていない私ですが、GENTAさんのPhotoShopとか、UTOさんのFlattenBackGroundとかいろいろ勉強しないといけないことが多そうです。
これからもよろしくご教授ください^^

No title

丁寧な解説ありがとうございます。
どちらもうまく補正されていますね。凄い!
この2つの機能は使ったことがないので、今度使ってみます。
コンポジットについてもV5になってから機能が増えて戸惑っています。

No title

マルチRESですみません。
写真展にこられたみなさん、遠路ご苦労様でした。
また、GENTAさん、丁寧な説明、お疲れ様でした。
また、丁寧な解説書まで作成されていて、すばらしい講義でした。
AVホールを借りれなかったのが残念でしたが、急な事にも関わらず、配慮してくれた図書館のH野さんにも感謝しないといけないですね~

天体画像処理の基本はやはりSI6だと思いますが、あとはそれを基礎として、より良い機能を持つソフトをどう活用していくかが大事な気がしています。
そろそろ、ボクもステラ離れしないといけないな~と思っているところです。

No title

Eagleさん、背景補正は仰る通りで、光害地撮影だと、その補正が非常に大切ですよね。

ひろしさん、DeepSkyStacker、すでにお使いなのですね!
半年ほどまえにグレーテルさんからレクチャ受けてから使おう使おうと思っているんですが・・・そのままになってました(汗)

コーチさん、そうですか。V5だとコンポジットも機能増えてるんですね~。
ん~、今度、良く見てみます!!
結構ですね、こういう基礎的なところから、従来の常識と思われてるところを変えていかないといけないなって気がしてます。最近。

No title

詳しい解説、とても参考になります。
私も、この前の真澄会でプレゼンしたように、AutoRemoveGradientをよく使います。効果は、抜群ですね!
Stretchは、かわうそさんのAutoStretchを使うと、Normalize出来ます。
光害地では、1枚1枚大変ですが、このような処理を施すことが、多少でも作品になるためには、必須だと思います。

No title

ベランダさん、こんばんわ。
ホント、楽だし、効果バツグンですよねー
あれ?AutoStretchだとRGB合成時のカラーバランスを取る方法ですよね?ひょっとして、今はもっと多機能になってたりします・・・・?
最近使ってなかったので・・(汗)
コンポジット前の各コマに適用してからコンポジットするのでしょうか?

No title

UTOさん 確かにRGB毎のカラーバランスに使いますが、コンポ前のR画像のみを、貼り付けて係数を1.000でoffset=1で実行してあげると、Normalize出来ます。
あとはLRGB毎に実行してあげると良いと思います。多分^^;
その後コンポジットですね!

No title

ベランダさん、どうもありがとうございます!
なるほど、そういう使い方もあるんですね!!
ボクもいろいろと工夫してみます!

No title

色々なソフトの色々な機能を使い込んでいるんですね。でも、難しすぎて、通り抜けちゃいます。何回も読んで勉強します。

No title

sora-canさん、おはようございます。
実際には、ステライメージが中心にあって、この部分だけはこっちのソフトがいいな・・とつまみ食いしてるって感じです。
でも、Normalizeとかは劇的には変わらないと思いますが損しているのは明らかなので、取り組まないといけないなあって思ってるんですよね。
そうなると、骨子にあるステライメージの役割がだいぶ薄れてきそう。
ちょっと、いろいろと勉強してみます。

No title

こんにちは、ノーマライズについてですが、これが有効となるケースはシグマクリップだけだと思うのですがどうでしょうか。
僕の認識ではカウント10000と5000を単純加算平均しても、また両者をノーマライズしてカウントを整えてから加算平均しても全く同画質ではないかと思います。シグマの様に範囲外のばらつきを除外しながら加算平均する上では確実に効果あるのでしょうね。
背景補正含め、やったことがないだけに僕も今後試してみたいと思います。

No title

よっちゃん、こんにちは。
はい、仰る通り、シグマクリップして弾く場合には必須です。
でも、ボクの経験上、シグマクリップは高精度に行ったとしても、ステライメージで単純加算した画像に同等か若干劣るくらいになってしまいます。それがあったので、シグマクリップはよほど酷い宇宙線が入ってこない限り、使用するのをやめてたりします。
ST8300も宇宙線は拾うのですが、ダーク側はクリップしますが、ライト側はランダムに出ますから、コンポジットで薄まるのでよほどのことが無い限りは除去してません。(RGB側は色ムラになるのでシグマクリップするのですが・・)

さて、Normalizeを行った上での加算とそうでない場合の差ですが、
実のところ、例に上げたくらい極端だとやはり出ると思います。
光害地で撮影する場合やあるいは透明度が異なる日の画像を加算したい場合には差が感じるかもしれません。
ただ、暗い山奥で撮影した画像だと差はまず出ないでしょうね。
グレーテル師匠からは、条件が良いときは差はまず出ない、悪条件下や条件が異なった場合には、Normalizeは特に有効であるとレクチャ受けたと思いま

No title

なるほど、実践結果としてはそうなんですね。
僕は実践でやらずに、頭の中で考えて判断してしまうクセがあるのでどうしてもそう結論付けてしまいます。数学的にどうして画質向上するんだろう、って思うのですね。
なぜなぜを繰り返して申し訳ないのですが、僕の立てた筋道としては

たとえば5000と10000のコマがあって、
前者は滑らか、後者はざらついているとします。
両者を加算平均(つまり足して2で割る)すると、7500の画像になりますね。このとき滑らかさは両者の中間となりますね。悪い言い方すると、前者の滑らかさは後者のざらつきに引っ張られてS/N向上に悪影響を及ぼします。

<続く>

No title

<続き>

今度はお互いそれぞれの分布を正規化してレベルカウントを同一にします。あらかじめ両者7500にしておいて、それを加算平均(足して2で割る)。カウントが同じ同士なので、S/N悪化がないと思われますが、ノーマライズでレベルカウントをあわせこむ段階で情報がそれぞれ損失しています。極端な例で言うと、露出2~3秒でカウントが2000とかの画像を一気に7500まで引き上げるということですね。その後、両者を加算平均しますね。


って考えてみても「足して2(撮影枚数)で割る」という加算平均の理屈から言って、画質向上のセオリーが導けません。
数学(演算処理)的に、画質向上の仕組みを教えて頂ければ有難いのですが…。

結論が得られれば、僕にとって今後ためになります。
興味あることなので、ぜひ宜しくお願いします。

No title

ちと、自分も検証してみますね。
Normalizeされるのは、星雲そのものではなくって、背景輝度だけだと思いますよ。
星雲自体の画像が伸長されると、逆に悪化しそうですよね。
まあ、試してみて確認するのが良さそうなので、また後日になると思いますが、テストしてみます。

露出は同じと過程(つまり星雲の写りは同等)で背景輝度が持ち上がったケースで考えると、背景をあわせてから星雲の輝度レベルだけにして加算平均した場合と、カブったやつをそのまま平均した場合とでは、やっぱNormalizeした方がよさそうな気がしない?

僕もちゃんと検討したわけではないので実際どうなのか?
試してみますね。

No title

僕も検証してみたいです、もちろん画質向上すればUTOさんに感謝そして今後常用しますしね。

何かこの話って、カレーライスをかき混ぜて食べる人に、「そんなにかき混ぜて大丈夫?」って聞いて「腹に入れば一緒だよ。」というのに似てるような…笑

いえ、こういう地味でオタクな話こそ、僕らがもっと交わしてはっきりさせなきゃね。後々資産になるし。

No title

でも、カレーの例えは上手いです。
今だと、補正処理の画像処理の部分と、表現の為の画像処理(僕はあえてレタッチと呼びますが)があるでしょ、、
昔は前半部分だけで決まっちゃったけど、今は、後で、PhotoShopで挽回できますよね。
だから、撮影だけ頑張っても、補正だけ頑張ってもダメでしょ。
逆に後処理が上手い人は、前半部分で今一歩でも挽回しちゃうことがあるわけですよね。
これって、冷却CCDカメラとデジカメの画像に似てるかもしれませんね。素材はいいんだけど、活かしきれない場合と、たとえ素材は悪くても上手くまとめあげちゃう。料理にも似てるナァ・・

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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