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ヒゲ部

タイトルがちょっとアレですが・・・(^_^;)
KodakのCCDチップに起因すると思われる問題点です。


KAF8300E CCDチップによるヒゲ部  GENESIS SDF屈折望遠鏡  ST8300M 冷却CCDカメラ

ST8300Mを使って気になったのが、明るめの輝星に十字の回折像が出ることです。
最初はGENESIS SDFは4枚玉、眼視向けの屈折望遠鏡なので、きっと、レンズ抑えで出るんだろうな、と思ったのですが、ところが、AT65EDQでも出ていそうだし、決定打はI先生のFSQ106EDで撮影した画像にもはっきりと同じ十字が写っていたんですね。
それで、CCDチップに問題があるのだろうと確信を持ちました。まあこの段階ではST8300Mを疑う余地もありますが・・・なにしろKodakクオリティなので (; ̄ー ̄A アセアセ・
いや、まあ、少しだけフォローするとすれば、下のリコメにも書きました様に、遮蔽物が無いFFT型CCD素子にマイクロレンズを載せるのは少々無理がある面もあります。
インターライン型CCDなら、光を感光するフォトダイオードの左右に転送路(ここが本当の意味でのCCD)があり、1画素のうち、光に感光する部分はかなり面積が少ないです(だからこそマイクロレンズ集光が効果的になります)。開口率が100%のFFT型CCDにマイクロレンズを配置する意味はどれほどあるのか疑問ですが、でも実際にQEも上がってますし、効果はあるんでしょうねぇ・・

KAF1603MEのヒゲ部  イプシロン200 アストログラフ  ST7Custom 冷却CCDカメラ

こちらはKAF1603MEのヒゲ部。MEシリーズではかまぼこ型のマイクロレンズを上に載せています。
その為、光が上下にうっすらと伸びるアーティファクトが発生します。
一見、ブルーミング除去痕ではないか?と思われるかもしれませんが、右端の輝星のブルーミング除去痕に比べると少々様子が異なることに気がつくでしょう。
ブルーミングは、飽和レベルの光が下にだーっと垂れ流しになりますが、アーティファクトは、ブルーミングより暗い星でも発生します。除去前の画像と比較してみないと分からないかもしれません。

KAF1603MEのヒゲ部 未処理生データでも確認できます。

MEチップの前のCCDでは当然発生しません。
ところがですねー・・EチップはEチップで、また別の問題があるのですよ・・

ゴースト KAF400L CCDチップ  100SDUF屈折望遠鏡 CV-04L 冷却CCDカメラ


ゴースト KAF1602E CCDチップ MT160反射望遠鏡 CV-16E 冷却CCDカメラ

それはですね、CCDチップが平面で、その上にカバーガラスがあるのですが、これのARコーティングが悪いんだか、されてないんだか・・・CCDチップで反射した光がカバーガラスで反射してまたCCDに戻って・・・
こんな悲惨なリング状の連なったゴーストが出ます・・・orz
この様な悲惨なゴーストは、マイクロレンズ付きのMEチップ以降では出ません。
ハイエンドカメラに採用されているKAF16803Eはマイクロレンズ付きですので問題はありませんが、KAF6303Eでは発生する可能性が考えられますのでご注意を。



Cosmic Ray KAF1603ME  ダーク画像より一部トリミング

その他、KAF系チップの問題点として、宇宙線を拾い易いという問題もあります。宇宙線を拾うのは高QEカメラの証でもあると言われていますが、それにしても、Eチップは拾いすぎです。
恐らく改善した透明電極が高エネルギーに反応しやすい?
宇宙線、CosmicRayと言われていますが、実際には自然放射線で地球上のものであることが多いそうです。
Eチップのカメラを福島の原子炉建屋で使用したら、あっという間に白傷だらけになって画像にならないことでしょう。
恐らく内視鏡用のCCDなんて、基本的にこういうCosmicRayは拾いにくいんですが、あれだけ盛大に写り込むのは尋常ではありません。

なお、もう今となってはこんなCosmicRayの除去処理などは周知の事実だと思いますが(無視して加算平均処理したら絶対にダメ)、ST7Eを購入した頃はこれの除去方法に頭を悩ませたものでした。
まあ、それも懐かしい思い出です。
KAF8300EもQE悪いわりに、宇宙線拾うんですよね・・・
KAF系で宇宙線を拾わなかったのは感度が悪すぎる(QEピークで26%)、KAF400L、KAF1600Lくらいなものでした。KAF1602LE等でも拾わないかもしれませんが・・LEチップはさすがに使用経験無し・・。

なお、Sony製のICX285ALではEチップと同じくらい高感度ながら、これらの問題は一切ありません!
おまけにダーク減算不要なくらいダークも少なかったし(実際SXV-H9でダーク減算しなかったし)、なによりですね、センサのカバーガラスのコーティングとか、欠陥画素とか、品質の違いを如実に感じます。









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コメント

No title

すごいよ!ま●るさんネタかと思い、すっ飛んできましたが。

帰ります(しくしく;;)

No title

UTOさんのおっしゃるとおり、値下げされて、今なら8万円くらいになったORIONのStarShoot Deep Space Monochrome Imager III 狙います(爆)

No title

おひげだらけ・・
星のキラキラと見分けがつかなくて
言われないと、綺麗~とか絶対言ってると思います

流星みたいなおひげまで!!
宇宙線が撮れるなら、、そちらに興味があるかもです

No title

コメントしづらいのですが、確かにヒゲはありました。
輝星から出る無数のヒゲはカーッと輝いている感じで、これはこれで味があるのですが、どうも特定の方向に強調されて出ているのが多いですね。センサーの上下左右の方向が特に強調されているようです。焦点距離600mm弱、露出5分でKAF8300だと、肉眼で見えないような星にも出ていますね。
ハッブルの画像にも見られるような気がします。思春期ではないがちょっとヒゲが気になってきたような(汗)。

No title

ふじやま☆おこめつぶさん、こんにちは。
わはは、タイトルだけいただきました ^^;
えー、でも相当古いマンガですよね、、良く知ってますね (^_^;)

No title

とれじゃさん、こんにちは~
おおっ、StarShortⅢですか!結構お安くなってますね~
ほとんど原価じゃないかなぁ。
S○NY製CCDって多分国産ですよね。原価は上がっているハズなのに! (^_^;)

いや、でも、ホント、ICX285ALは素晴らしいですよ。
長焦点撮影しようとしたときにピクセルサイズから少し損しますので、F6以下の光学系が望ましいですが、感度も良く素晴らしいセンサです。

No title

ろざりおさん、こんにちは。
いやー、個人的には、綺麗と思ってみていただける方がありがたいです。
宇宙線って、放射線ですからねぇ・・。原発事故以降増えたとかはいいませんが、正直写ってきてもまーったく嬉しくないですね。
CCDセンサを壊す原因にもなります。

No title

たか坊さん、こんにちは。
やっぱりありましたかー。かわうさんのコメントでもうセンサが犯人だと思いましたが、やはりMLでも出ますか・・・。
ハッブルの方は、光学系な気がしますが、FFT型CCDを採用しているので、そのあたりでも何かあるのかもしれません・・・???

No title

ありゃ・・・1603の上下のヒゲ、これはブルーミング痕じゃなかったんですね(^^;; NABGだからこんなモノかと思ってましたが、私のところも盛大にでますね。8300では十字線にでるのも奇妙ですね。マイクロレンズがカマボコじゃなくてお椀なんでしょうか。どうせヒゲがでるなら上下線よりも十字線のほうが良さそうですね(^^; ICX286ALの4倍の面積のがでればそっちに乗り換えでしょうね。

No title

KAI11002でも十字に回折光が出ますね。
最初は、何か途中に突起物?とも思いましたが。。。
しかし、あまり大げさではないので、星らしく見えますよ(笑)

No title

ひろしさん、こんばんわ。
そうなんですよ、元データで見るとわかりやすいのですが、結構目立ちますよね。
KAF402MEの時はプリントするとかなり目立って困ったものでした。
8300Mは仰る通り、マイクロレンズアレイは改善されていて、ちゃんとお椀型になっています。
十字の方が綺麗で良いですが、回折像が本来ない屈折望遠鏡だとちょっとなぁ・・と思っちゃいますね。

仰る通りでSonyがフォーサーズやAPSフォーマットのExViewHADCCDⅢなんて出してくれるととてもありがたいんですが・・・・
理想はAPSで1000万画素でしょうかね(画素サイズ的に)
1インチフォーマットのICX694だと画素も細かいのでいろいろと大変そう(ガイド・ピントシビア)ですし・・・でもちょっと興味湧きます。

No title

ベランダGPDさん、こんばんわ~
なんと、KAI11002でも出るんですか!!知りませんでした~
インターラインCCDなら出ないと思ったのですが・・う~ん・・。
でも、仰る通りで、KAF8300Eのは個人的には許容範囲です。

No title

なるほどー。本当ですね。
うちの11/3の画像を見ていただければ、FSQでもボウグ坊主でも十字光条出てるのが分かると思います。まあ、別に気になるほどではありませんけどね。
宇宙線はむしろ写ったことに感動しちゃいました(笑)

No title

かわうさん、こんばんわ~
そうなんですよね、KAF8300Eの十字線くらいなら気になる程ではないし、逆に個人的にはこれはこれでいいかなーと思ったりしています σ(^^;
宇宙線は、でもやっぱり出ると不便ですよー。

No title

ワカメ高校ひげ部所属、ふーみんこと、ふにゃ太郎です。
すごいよマサルさんは好きで、DVDも持ってます。

いやあ、CCDチップの品質という面では、コダック製はSONYには手も脚も出んでしょうね。
冷却CCDをSONYチップから始めたために、「なんで、ダーク減算って必要なんだろう??」って真剣に悩みましたから。
でも、KAFチップを使ったら理由がすぐに分かりました。

宇宙線ノイズもみんなで悩みましたよね。「このらせん状のノイズはなんだろう?」と。
すばる望遠鏡のスタッフに聞いて、やっとその正体が宇宙線なんだってわかったり。
なんだか懐かしかったりします。

No title

このヒゲ、とても見覚えがありますよ。
なるほど、このひげはチップ起因していたんですね~(^_^;)。
イプのような反射式だとスパイダー+ヒゲで合計8本星から線が出てることになりますが・・・気にすれば気になるけど・・・感じですかね(^^ゞ。
確かにヒゲより宇宙線のほうが断然困りモノですね。本当によく写ってくれますよ。シグマクリップなかったら面倒だったろうなぁ・・・(-_-;)

No title

ふにゃ太郎さん、こんにちは。
ボクもずいぶん前に見て笑った覚えがあります (^^ゞ

Sony製CCDは低ノイズで凄いですよね。当時SBIGが中心だっただけにBJの画質は驚きでしたよねー。
宇宙線ノイズもホント悩まされました。
全部比較(明)で合成した画像を減算とか苦労しましたよね~

No title

くっしーさん、こんにちは。
8300のヒゲは、おっしゃる様に反射系では全然気にならないですよね!
ボクのイプ200では他の部分での回折もあるようで、ヒゲ自体が埋もれていた気がします (^^ゞ

宇宙線の方がホント困りますね。でも、シグマクリップがある現在では恐れるものなしですね。

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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