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M82 超解像処理

超解像、SuperResolutionとは、昨今のデジタルカメラでも良く使われているので聞いたことがある方も多いとは思います。
パナソニックや、Sonyのデジタルカメラ、デジタル一眼カメラ(デジタル一眼レフカメラ、とは言えないか  ̄~ ̄;)ではお馴染みになってきつつありますね。

単純な補間拡大やシャープネス処理とは違って、もう少し複雑なアルゴリズムに基づいて行う手法なのですが、どのような超解像処理であっても、基本的には、
1)多画素化
2)高分解能化(=空間分解能向上)
の2点に主眼がおかれています。
言葉の使い方によるのですが、どちらも、高解像化といえることから、やや勘違いしやすい面がありますが、基本的には、超解像といった場合、目的とするところは、多画素化と高分解能化の2点です。
超解像の手法には実に様々な方法があり、そこが各社のノウハウでもあり、トップシークレットになっている部分でもあるでしょう。
デジタルカメラメーカさんだけではなく、スキャナ、OCRメーカ、医療・軍事・・様々な分野で研究されています。
デジタルフォーカスリンク先参照)なんてのも、超解像処理の一種ですね。

しかし、こと、天文分野に置いては、いち早く、超解像アルゴリズムを取り入れた分野だと思っています。
天体画像では画像の劣化となる原因が特定しやすく、そこを類推・復元することが他分野に比べ容易だからです。
ハッブル宇宙望遠鏡は、当初、ミラーの設計不良で球面収差でボケボケの星像しか得られませんでした。
そこで、開発されたのが、MaxImDLに搭載されている最大エントロピー法(Maximum Entropy Method)です。
また、画素数を増やすDrizzleも、HST用に開発されたアルゴリズムです。

天文台画像で行なってきた手法、それをぼくらも利用しない手はありません。
個人的にはこれらの処理手法は積極的に利用しています。で、なければ、天文台の望遠鏡に比べ遥かに小さい僕らの望遠鏡では、とうていパロマの世界に近づけないからです。


で、ちょっと極端にですが、行なってみました超解像。
ただ、このM82に関しては、かなり邪道なやり方をしていて、超解像アルゴリズムを自分なりに解釈して、Ps上で実現させています。
Ps上で、と、言っても、実際にはやっぱり、天体画像処理ソフトの力を借りてDrizzleやDeconvolutionを行なってその画像を上乗せしているだけなのですが・・・
望遠鏡は、オライオン30cmF4を使ってますが、やり方そのものはかなり邪道な方法かも。
でも、今、自分が出来る中では、最高の解像のM82を得られたと思っているのですが、いかがでしょうか?

・・・写真はフォト蔵にフルサイズでUpしてリンク張ってみたのですが、見られますよね・・? 
ST8XMEの150万画素からかなり画素数が増えていて、かつ、さほど違和感が無く水増しできているのがお分かり頂けるかと思います。
とはいえ、ちょっと雑いなァ・・・ (^^ゞ
まあ、そこはPsの使い方がまだまだなっちゃないということで、ご容赦を・・・
あと、もう少し枚数があれば・・とも思ったりもしますが・・・( ̄ヘ ̄;)ウーン

子持ち星雲 超解像処理 MT160反射望遠鏡 SXV-H9C冷却CCDカメラ

以前にお見せした、SXV-H9Cによるカラー冷却CCDカメラによる作品も、超解像処理を行なっています。
具体的には、以前にも書きました様に、Drizzleによる画素数増大(元画像は1390×1040Pixelの140万画素)とDeconvolutionによる画像復元処理ですが、この流れは、最初に呈示しましたように、①多画素化 ②高分解能化を満たす処理で、超解像といえます。
しかも、どちらも、ハッブル宇宙望遠鏡の流れを汲む処理です。
もっとも、HSTの流れを組む処理だから、これが正統な処理方法だ!などと言うつもりは毛頭ありませんが・・・
処理手法の一つとしては理解しておくに越したことはないかなとは思っています。

グレーテルさんも仰っていたのですが、結局は、僕らのカメラ・望遠鏡による画像だと、ノイズが多すぎるんですよね。いくらアルゴリズムが優れていたとしても、まんま適用すると、なかなか上手くいかないです。

自分なりに、自分の機材・画像に合わせて、上手く咀嚼・解釈して、ダウンサイジングしていかないと美味しくないかなって気がします。

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コメント

No title

これはすごい!
こんな高精細なM82を見た事が無いです。パロマ山どころかハッブル並ですね。
私には一切あらが見えてこないです。超解像、凄い手法ですね。仰るとおり通常のシャープ処理ではこうはならないと思います。
文句なしのポチ画像と思えます!

No title

Hidden imageという最初の最大エントロピー法のソフトウエアを購入して、間もなく20年位になるかな?
あの頃は処理が128×128画像が私のパソコンでは最大処理可能なサイズでしたよ。今では簡単になった超解像処理と感じます。当時も例題はM51と決まっていました。
このM82は凄いなぁ!
今の20cmが5mパロマ山の銀塩相当だと本に書いてありましたので、間違いなくパロマ越えです。

No title

UTOさん おはようございます

びっくり、凄いM82ですね

激しい銀河の息づかいを感じます∑d(◐д◑´,,)

赤のメラメラが凄いです☆
もっと大きい画像をじっくりと見たいです

No title

すごいですね。見入ってしまいます。Deconvolutionによる画像復元処理をなんとか物にしたいのですが一度も成功してないんですよ。カメラや望遠鏡により最適なパラメータがあるのでしょうね。こんな画像を見せられるともう一度再挑戦したくなります。それぞれ環境が違うので自分で見つける以外ないのがハードル高いです。
M51に昨年でた超新星2011dhまだ残ってますね。他の方の画像では解像度不足で判りません。

No title

utoさんありがとうございました。
M82のフィラメント!あこがれます。
超解像処理!私にはわけがわからないけど素晴らしい!
私は初歩の画像処理の初歩から学んでいきます。

No title

前のDeconvolutionによる火星もビックリしましたが、このM82の超解像度画像も素晴らしいですね。
M51の超解像度画像もパロマー山天文台を超えてます!
元画像が良いからこんな芸当も出来るのでしょうが、それにしても憧れてしまいます。
これはもうポチ☆彡連打しかありません。

No title

T-Fixさん、おはようございます。
どうもありがとうございます~。
粗は、撮影時の星像(DrizzleにしてもDecoにしても影響が大きくなります)が残念なので、どうしても綺麗にならないのと、Hα画像がやっぱり上手く載せられてないので、少し違和感があるんですよね・・・
Deconvolutionは凄いですよ、ぜひ試してみてください。

No title

NGCさん、おはようございます。
HiddenImageですか!MaxImDLの前身ですね!!
当時はとても買えませんでしたが、誠文堂新光社から出したDisk付き書籍で最大エントロピー法が出来たので、ST4の画像を処理させてましたが、当時の486SXー25MHz RAM4MBだと、13時間かけないと完了しませんでした、、( ̄▽ ̄;)

口径20cmでパロマ相当ですか!!納得がいく面がある一方で、なかなかそこまで到達するのは甘くはないですね~

No title

ろざりおさん、こんにちは~
メラメラ凄いでしょ?ホントはもう少し出したかったんですが・・

いやー、さすがに超解像といえども、これ以上はキツイっすよ~

No title

エムティさん、こんにちは~
Deconvolutionは強力な処理なので、ぜひ、いろいろと試してみてください。
パラメータは、やっぱり、それぞれで追い込まないとダメなんでしょうね、きっと・・
ウチだと結構あっさり上手くいった・・といっても実際にはかなり長い期間がかかったのかなあ・・
2年程前にベランダGPDさんやCCDママさん、かわうそさん達がいろいろと議論していたと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

No title

石井さん、こんにちは~
フィラメントはモノクロカメラでHαを使わないと結構難しいかもしれませんが、カラーセンサでも、LPS-V4を使う等、工夫すると描出できると思います。
超解像はもし興味がありましたら、ググってみてください。
結構いろいろな資料が引っかかってきましたよ~
個人的にはヒントになる事がいくつもありました。

No title

シュミットさん、こんにちは~
Deconvolutionは、やっぱり惑星処理から入っていきました。系外銀河にも適用できるようになってきたのは、ほんと最近かなあ・・?
シュミットさんなら、いずれマスターされると思いますよ~

No title

ああ、これがお山でsloさんが仰ってたM82ですかね。
カメラの解像度を感じさせない、まさに超芳醇ですねえ(笑)
暗黒帯のしわしわっぷりと赤い羽根がたまりませぬ。
150万画素でここまで行けるのなら、高解像度のざらざらカメラより、高感度低解像度で枚数ガンガン撮る方がいい場合もありそうな気がしますね。

No title

かわうさん、こんばんわ~。
結構、いろいろと邪道な手を使っているのですが、でも、今、自分で出来る事をすべてやってみたって感じです。
ホントは次の記事で明かそうと思ってたのですが・・なんか晴れてくれたんで、後回しになってます ^^;)

そうなんですよね、高感度カメラならはでの使い方があると思うので、CANPではそのあたりも含めた話をできれば・・と思っています。
SXVR-H694はどちらのタイプのカメラになるか解りませんが・・あの高QEからは高感度と高画素の両立を期待したくなるものがあります。
ただ、枚数ガンガンは、どんなカメラでも共通しているベストな撮影方法だと思います。あとは1回あたりの露出時間とS/Nが問題なのかなぁ・・
天体写真では1枚の露出が長いのと画質に影響する外的要因が多いので、なかなか判断がつけられませんが・・・

No title

以前、Deconvolutionを使って、何度か処理をしてみましたが、
うまく使えず、これはダメだ、と自分の中で「処理」していました。
しかし、こんなに凄い画像を見せてもらえると、なるほど、使い方次第ではいけるんだと思え、色々工夫をしながらやってみました。
しかし、UTOさんの記事は面白いですねえ。
ひとつひとつが読み物としても完成されています。

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プロフィール

UTO

Author:UTO
子供の頃、図鑑で見たパロマー天文台の天体写真に憧れて、天体写真を初めて幾星霜・・
デジタルカメラの進歩によって、当時のパロマ天文台の写真を超える天体写真がアマチュアでも撮れる時代になりました。

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